良人<おっと>を選ぶなら、自分の職業を楽しんで、邪念なく、朗らかに働く青年を選びなさい。

小林一三

 

どんな職業でもいい。
結婚相手はその仕事自体が好きなのか。
成功したい、出世したいからやむなく仕事をしているのか。
そこを見ろ、といった。
出世や成功を目的に働く人は、いきおい不平が多くなる。

「自分の職業を重荷の如く考えて、その辛さ、苦しさ、割の悪さを並べ立てるような青年を決して選んではなりません。」

自分の職業が好きで楽しみ夢中になって働く人を選べ。
ただ、仕事ばかりの人は人間生活が狭くなるからいけない、ともいった。
趣味の広い人がいい。
一つの趣味に凝り固まって他に見向きもしないのは無趣味と同じ。

「趣味の広い青年は、家庭生活を楽しむことのできる青年です。」

結婚相手の選び方など人それぞれだろうが、楽しく働いけいる人のほうが、相手に選んで幸福な生活を築きやすいのはたしかだろう。