5月の3連休にマレーシアのクアンタンという町に行きました。


安いツアーのため、事前日程表はなく、久しぶりのマレーシア旅行にわくわくしていました。


一応行く前に紀伊国屋のガイドブックで調べたら、300ページくらいのガイドブックに1ページしかクアンタンの情報がなくて、きっと、行く道すがらで色々観光できるのだろうと期待していました。


クアンタンは、シンガポールからは約300kmほどでマレーシアの南東に位置します。


美しいモスリムのモスクと海があり、シンガポールからは車で約5時間ほどです。


土曜日の朝6時にシンガポールを出発。


今回もいつものようにローカルのツアーで、大型バス2台のツアーご一行。シンガポール人率100%。


マレーシアは外国なのでもちろんパスポートを持参します。


今は入国カードの記入がなくなって、イミグレも早くなりました。


ガイドは若い20代中盤くらいのお兄ちゃん。


マレーシアから付いて、全部中国語で、英語はあんまりできないらしい。


ガイドが乗ってすぐに、一人がクアンタンの見所を尋ねると、なんと、このガイド、何を考えているのか、こうのたまった。


「クアンタンは、ハッキリいて、何もないんですよ。モスクがある静かな町です。」


「他には?」なおも食い下がるシンガポール人。


「すみません、あんまりクアンタンのこと、実は知らないんです(笑い)」


《は?あんた、ガイドなんでしょ、事前に勉強しなさいよ》と心の中で突っ込む私。


でも、こんなことには慣れっこなのか、まったく動じないシンガポーリアン。


そして簡単な日程を説明した後は、中国劇のDVDをつけて黙り込むガイド。


1日目、行くはずだった美術館は閉館。


次にマレーシアで2番目に大きいという湖でボートに乗って、小島を見る。


小島には、住人と子ザルと小さなパイナップルがあって、しばし子ザルと戯れて、またボートに乗って、陸にもどる。


これだけ。


ここはちょっとしたリゾートのようで、コテージが湖のまわりに点在して、自然を楽しむ場所らしい。


お昼は中華を大円卓で食べる。


味はまあまあ美味しいので、うるさいアンティー(おばちゃんたち)も黙って食べる。


夕方の7時、クアンタンに到着。


地元のホーカーセンターで夕食を食べて1日目、終了。


2日目は、海亀が卵を生みに来ていたビーチに行く。


今は海亀はいないらしい。


ただ、建物の中には小さな亀の子供がいた。


それを見て、ビーチをしばし散策。


ここは、チェティンビーチと言って、白浜で海はきれい。


クラブメッドがひっそりとあって、途中、ジョギングをする欧米系のカップルに出くわしたけど、とっても静かなところ。


お昼は海辺で大円卓を囲んでの中華料理。ここも味はまあまあ。


午後は、海老センベイを作っているお店を見学。


掘建て小屋のような場所で地元のマレー系の女の子が海老センを作っていた。


半分外のような小屋の中にはたくさんハエがいて、海老センにもたくさんハエが止まっていた。


私たちは無言でそれを見て、海老センは今後食べるまい、と心に決めた。


次に植物から取れる繊維で作るハンドバックと帽子の工場を見学。


夕方、クアンタンのショッピングモールにて夕食と買い物。


夕食は各自、自由だったので、私たちは、香港系の飲食店に入った。


麺やご飯のメニューが豊富で、店の込み具合からこの店に決めたのだけど、非常にまずくてびっくりした。


あまりのまずさに一人のアンティーは店員に噛み付いて、料金を半額にしなさいよ!と詰め寄るほど。


私はそこまでは言えないけど、確かに不味かった。


なんで、こんなに流行っているのが不思議なほど。 マレーシア人の味覚が疑われる。


その後、モール内を見学するも、売っているものはほとんどシンガポールやタイと一緒でこれと言った目新しいものはなにもなし。


ツアーのお粗末さに、家でマージャンしているほうがよっぽど良かったと言い出すアンティーたち。


彼女たちは、ホテルに帰って、持参したミニミニマージャンセットでマージャンを堪能したそうです。


3日目、お寺を見学。


大 きな龍の中を歩いて、龍の口から出てくると運気が良くなるということで、龍の中を1kmほど歩く。


口から出た後、そばにある水晶の玉に触って、最高の運気をもらう。


中華系の人は龍がとても好きで、辰年生まれは、カリスマ・権威・富の象徴なんだとか。


なので、できるならば辰年生まれの子供を授かろうとするし、 お寺にも金銀で作られた龍を祭っているところは多い。


お昼はマレー系の食堂でマレー食を食べる。


もう、このツアーのお粗末さに呆れたシンガポーリアンは、文句タラタラ。


なんだか大丈夫かな、このツアー、という出だしで始まったこの旅行、 最終日には誰もがもう絶対にクアンタンには行かないというほど不評な旅行となってしまいました。


バスに乗っている時間が長くて、私としては、いつもと違う景色をみながら、昔のことを思い出したりして、の~んびりした旅行だったけれど、人にはお勧めできないですね、このツアー。