愛知県民でない方にとっては、「へ〜」「ふ〜ん」「そうなんだ」くらいしか言いようがない、と思われますが、よろしければお付き合いください。
参議院選挙、愛知選挙区。
定数4に対して17人が立候補しております。
⚫愛知選挙区 4-17
公示から10日以上経ってもなお、全ての掲示板にポスターを貼る力がない候補もいたりしますが、ま、そこは触れないでおきましょう(写真はウチの近所のもの。確認してませんが、市役所前の掲示板は、そりゃさすがに、全部貼ってあったそうです)。
候補者一覧はこちら。届け出順でポスター掲示板の番号と同じになります。
⚫既存政党 8+4、諸派4、無所属1
既存政党では、日本維新の会、日本共産党、れいわ新選組、社会民主党、立憲民主党、国民民主党、自由民主党、公明党が各1人ずつ。NHK党は(何のつもりか)4人立候補。
気がついたら、◯◯民主党が4つもある。「民主(主義)」なんて、制度でしかないんだけど、みなさん、疑う余地なく良いものだと思い込んでいるんだろうなあ。
他に「諸派」で括られてしまう、日本第一党、維新政党・新風、参政党、幸福実現党から1人ずつと、無所属1人、という顔ぶれです。
ちなみに、6年前平成28年の結果は「自民・民主・公明・民主」、3年前令和元年は「自民・国民・立民・公明」でした。
民主2議席が国民と立民になっただけで、実質変化なし。
選挙区選挙は、まあ、そうなっちゃいますかね。
で、今回、産経新聞の「参院選中盤情勢」(7/1付大阪6版)によりますと・・・
自民現職の藤川と立民現職の斎藤が優勢だ。3、4番手をめぐり、公明現職の里見が、横一線で並ぶ維新新人の広沢と国民現職の伊藤と争う。共産新人の須山も割って入ろうとしている。
藤川と里見は組織票を固めながら政権与党の実績をアピールし、支持を拡大する。斎藤と伊藤は連合の支援を受け、産別労組ごとに票を分け合う組織戦で対抗し、政権批判層へのアプローチを強める。
広沢は地域政党「減税日本」率いる名古屋市長の河村たかしと街頭演説を重ねる。昨年の衆院選に続く国政選挙挑戦の須山は共産支持層以外へも浸透を図る。
れいわ新人の我喜屋、社民新人の塚崎は苦戦。N党新人の斎藤、山下、末永、平岡らは厳しい。
・・・とのことで。
やはり、そうなっちゃいますかね。
ワタクシとしては「政権批判層」というより、与党のみならず既存野党を含めて、いい加減、どうにかならんもんかと考えている「既存政党批判層」へアプローチする候補者が恋しいのだけれども。
ということで、以下は、備忘録というか、参考までにというか、いつものように選挙ポスターと広報で遊んでみようと思います。
選挙区編も、比例代表同様、いや、それ以上に当選は厳しいであろう、「諸派」(と無所属)のみ取り上げてみます。
⚫伝みきお:日本第一党
徹底減税、家計を豊かに!
くらいは良いとして。
消費税完全廃止、所得税2年間免除
いや、だから、それは一体、可能なんじゃろうか?
せっかく「右」なのに、何で「左」みたいなことも言っちゃうのかなあ。
比例の広報ときちんと摺り合わせているようです。その点は可なんですが、だからこそ、候補者自身の「右で左」も仕方ない?
⚫石川あきひこ:維新政党・新風
う〜む・・・組織が弱いのは仕方ないとして、ボランティアも集まらない、ということ? ひょっとして友達も、いやいやそれは・・・以下略で。
愛知県は日本の原動力!
うむ。
生活支援で景気底上げ
最低賃金を千五百円に、国民に一律五十万円の給付、年金を現在支給の2倍、消費税廃止へ
およよ?
最低賃金1,500円はともかくとして、50万円給付、年金2倍、そして消費税廃止。いくら何でも大風呂敷が過ぎるんじゃないですか?
これまた「右」なのに「左」ですよ。
比例の広報では、控えめに「消費税減税を―デフレ対策が先決」となっていた分だけ、まだ許せたんですが。
⚫山下しゅんすけ:無所属
勇気ある発言者 日本を守る!
えーと、何のこっちゃ?
国土だけ残っても、経済だけ発展しても、
そこに日本民族が不在では なんの意味もない。
確かに!
あいちトリエンナーレ2019国際フォーラムでは四面楚歌の中ただ一人多くの日本人の心情を代弁する発言をしたことで「勇気ある発言者」として話題になる。
あー、ひょっとして、あの人 !?
QRコードのリンク、こちらでした。
こちらで(↓)で、実際の発言を聞けます。
https://mobile.twitter.com/yamap888/status/1533204968383344641?s=21&t=5zBW4eWT_1qHUnDUNxA8zQ
そうそう、あの人でした。当時ネットでは、けっこうシェアされてましたね。まさに「勇気ある発言者」です。
無所属で立候補というのも、相当に勇気の要ることですし、敬意を評して、地元での演説も貼っときます。熱いです(でも、がなり立ててるわけじゃありません)。
ちなみに山下さん「新党くにもり公認」予定だった、らしい。善悪はともかく、いわゆる「保守」には、どうにもこうにも頑固な人が多くって・・・経緯(色々面倒くさい感じ)に興味のある方は検索して調べてみてください。
⚫いとうまさや:参政党
あなたの気づきが日本を救う
統一キャッチのようですが、まあ、はい。
あー、やっぱり、何か、普通。別に悪くはないんだけれども。
現状「(詳しい)政策は(党員)みんなで決める」と訴えているわけで、選挙区候補として、あまり好き勝手は言えない、のかな。ま、長い目で見ますか。
⚫曽我周作:幸福実現党
(比例は)幸福
うん、まあ、分かりやすい。
でも宗教。
未来は変えられる。
というか、変えられるも変えられないも、未来は決まってないわけですが。
増税を招く「バラマキ」をやめさせ、勤勉革命で経済成長を
CO2排出目標を白紙撤回
素晴らしい! ホント、言ってることは、かなりマトモ。
でも宗教。
・・・という5名です。
ぶっちゃけ当選できるとは思えませんが、いわゆる浮動票やこれまで選挙に行ったことがない「既存政党批判層」をどこまで動かせるか、そこに興味ありです。
以上、候補者一覧と選挙広報はこちらでご確認を。
ところで、参議院選挙区選挙は一応都道府県代表というニュアンスがあるにはあるのだけれども、人口配分しているので定数はバラバラ。
愛知県は4人。東京の6人が最多で、けれど1人区がかなりあり、何なら鳥取・島根合区まであります。
⚫参議院、選挙区選挙って必要なの?
比例区編でも触れたとおり、何かと軽んじられる参議院です。
が、それは議員の選出方法まで衆議院と似たりよったりだから。
現状、単純小選挙区+ブロック比例の衆議院に対し、都道府県選挙区+全国比例の参議院。そりゃ五十歩百歩な議論しかできないでしょうよ、という気がします。
選挙制度自体は、どれも一長一短ありで、一概に良い悪いは言えません。
だったら、衆参各々、種々諸々折衷させた(時の議員達が保身のために妥協しただけ、とも言う)ような現行制度ではなく、いっそ衆議院は単純小選挙区(できれば1、2位候補による決選投票有り)、参議院は全国比例のみにしたら? というのがワタクシの意見。
憲法上、いちいち「1票の格差」を云々されるのだけれども、そこをクリアできたなら、参議院には都道府県代表(人口配分なし、知事推薦?)を加えても良いです。
自ずと「独自性のある」議席配分になるし、違う方向の議論が期待できるんじゃないかな。
政治が滞る危険はありますが、実際にそうなれば、政党批判はさらに強まるわけで。
シンプル・イズ・ベスト。
選挙の度にあーじゃこーじゃと理屈を捏ねる「解説者」や「評論家」の仕事は減るかも知れませんが、良いことです。
新党は、まず参議院で議席を確保し、そこから10年、15年かけて衆議院に食い込んでいく。長い長い少数政党時代を(甘んじるのではなく)耐えうる人と支援者でなければ政権を担うことはできません。
かつて民主党は一度政権を取ったのに、そこで失敗しました。
でも本当の失敗は、政権担当能力の無さ、ではなく、野党に逆戻りした時、政党として耐えられなかったことです。
あの時、「(下手くそなりに政権を担ったことがある)責任野党」として脱皮を目指せば良かったのに、政党ではなく議員個々人が生き残りを優先して名前を付け替ええ、あるいは、目新しい看板に吸い寄せられて・・・
うん、まあ、つまり、そういうことです。
とは言うものの、政党、政治家を育てるのも、有権者なんで。あれやこれやの批判が、ほとんど全て自分に還ってきてしまうのが辛いところです。
でも、それが「民主(主義)」制度というのもの。
耐えるしかない!
そんなわけで、比例代表編はこちら。
おまけ。諸派じゃないんですが・・・定数4人のところへ4人立候補のNHK党。
⚫斎藤幸成:NHK党
⚫山下けんじ:NHK党
⚫末永ゆかり:NHK党
⚫平岡真奈美:NHK党
末永さん「私は、おそらく当選できません。しかし・・・」って正直過ぎる。というか、N党の皆さん、自由過ぎる(それほどオカシナことを言ってるわけではない)。
ま、実際、政党としても「正解は無い」んだから、良いんだけれども。