3942号「気の弱い人に、参考として、この話をします



砂辺光次郎

講義録3942号

(2015/4/26)



ご訪問、心より感謝申し上げます。



「弱い心を強くするにはどうしたらいいか」というテーマでお話します。



今日は、実例を出しますね。



NF氏。15年前に、不動産投資をして、詐欺のようなことに巻き込まれて、破産してしまった。



NF氏は、バブル期に、数億円の投資をしたが、バブル崩壊して、いよいよ首をくくろうか、というところまで追い込まれた。



その困っているときに、派手なスーツのYKという男が、NF氏のもとに現れた。


派手なスーツのYKは、「うちの不動産に投資すれば、一気に儲かる」とインチキ話を持ちかけてきた。



NF氏は、ワラにもすがる思いで、その話に乗った。



しかし、その不動産話は、そんなに儲かる話ではなく、ますます行き詰ってしまった。



すると、派手なスーツのYKは、毎日のようにNF氏の事務所に来て、「あと、百万出さないといけないんだ」、「買ったんだから、払わないということはないだろう」と、要求してきた。



NF氏は、毎日、びくびくした。



派手なスーツのYKは、「この男は、気が弱い。要求すれば、どんどん、金を出すだろう」とわかったので、ますます強く要求を出してきた。



NFは、ますます、おびえて、YKの脅しに近い要求に屈した。


・・・


こうした、性格的な弱さがNFの弱点だった。



このときも、それがあだになった。


派手なスーツのYKは、NFが気が弱いのを知って、要求をどんどん大きくして、「永久温泉権というのがあって、どうしても300万出さないといけないんだ。」と請求してきた。



NFは、しかたなく、年老いた親に頼んで、300万円を出してもらった。



両親から大金をせびったことで、NF氏は、強い後悔の念に駆られた。



NF氏は、眠れない日々が続いた。そして、「自分は死ぬか、はたまた、強くなって、人生、やり直すか、どちらかだ」、というところまで精神的に追い詰められた。



そういう眠れない日々の中で、NF氏は、あるイメージを心に抱き始めた。




そのイメージとは、


「派手なスーツのYKは、怖くない。



私は、YKの肩に手を回して、わっはっは、YKさん、あれインチキでしょう、わっはっは、と豪快に笑う。」



「そして、強面(こわもて)のYKが、びくびくする。」



こういうイメージだった。



・・・



アメリカ光明思想を読むと、強くなる方法が書いてある。


その方法は、まず、「自分が怖いと思っていることを、試しにやってみる」、ということだ。


たとえば、蛇が怖いなら、蛇を触ってみるとか、ためしに、最も自分が怖いと思っていることをやってみるのだ。


そうすると、案外、たいしたことはない、ということがわかる。


案外、やってのけることができるものなのだ。



そして、やってのけたあと、自分が一段強くなっていることに気づく。


これが強くなる方法の一つだ。



もうひとつの方法があって、



「自分が怖いと思っていることは、たいしたことはない。


自分は楽々とできる」



とイメージすることだ。



このイメージしたあと、苦手なことも、かなり、楽にできるようになる。



・・・・


NF氏は、このイメージするという方法を、知らず知らずしていたのだ。


そうしたら、後日、こういうことが起こった。



NF氏が、電車に乗ると、派手なスーツのYKがいた。



NFは、実は、もう、過去の詐欺事件のことは、すっかり、許していた。


あのときは、気が弱くて、相手に引っ張られてしまった自分自身がいけなかったと思っている。


さて、派手なスーツのYKに出会ったとき、NF氏は、イメージ通りのことをした。



NF氏は、派手スーツのYKに、「おう!」と右手を上げて合図し、しかも、彼の隣にどかっと座ったのだ。


今までは考えられないことだ。


以下、その時の会話:



NF[わっはっはっは。久しぶりだな、YKさん。」



男「(ぎょっ)・・・」



NF「オレだよ。NFだよ。お世話になりました。わっはっはっはっは。」



男「・・・・(緊張した顔)」



NF「隣に座ってよろしいでしょうか?もう座っているか。わっはっはっはっは。」



男「いや、ここでは・・・」



NF「わっはっはっはっは。景気はどうですか?わっはっはっはっは。」




こんな感じで、派手スーツのYKを圧倒して、そのあと、NF氏が参加している政治政党の党員にならないかとか、なんやかやと話を持ちかけたそうだ。



派手スーツのYKは、弱々しかったNF氏が激変してしまったので、もう、本当にびっくりしてしまった。


こういう話がある。


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