1473号「社長、リーダー、指導者論(1)」


 砂辺光次郎

 講義録1473号

 (2008/12/16)


 ★次回以降の予定★

 「テレビ論(1)」

 「豊かに、幸福に生きる法」

 「あったかいのが好き」

 「過去は変えられる」

 ・・・・・などです。

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  (ここから本文です。)



 1473号「社長、リーダー、指導者論(1)」



 指導者に必須の条件として、部下への愛がある。


 そして、大事なことは、愛にも成長の段階があということだ、と思う。


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 「愛の成長段階について」


 まず、男女の愛は、これは、たいていの人に可能だと思う。


 だから「指導者論」としては、ここは特に論じない。


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 愛の次の段階として、親子の愛があると思う。


 親の愛は無償の愛であり、


 子の親への愛は報恩の心であると思う。


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 若い人で、親をうらみ罵(ののし)っている者もいる。しかし、せめて25歳を過ぎたら、それは卒業したいものだ。


 ここは、人間成長のひとつの関門だと思う。


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 この親子関係を超えると、次に、ようやく、指導者の愛、教育者の愛へと高まる。


 指導者や教育者というのは、自分の子でない人々を、部下として、弟子として愛し、育てる。


 これはすごいことだと思う。


 これができるから、指導者、教育者は聖職として尊敬される。


 実際、このことが見事にできるリーダーや教育者は美しく輝いて見える。


 だから、映画や文学のテーマとなり、多くの人に感動を与えている。


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 ただし、この段階は、まだ、愛に濃淡があると思われる。


 優れたリーダーと言えども人の子であり、かわいい部下とかわいくない部下がいる。


 愛に濃淡がある。


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 その上にさらに次の段階がある。


 指導者としてさらに成長すると、この段階を超える。


 それは、全ての人を等しく愛するという境地である。


 菩薩の愛、女神の愛とも言われる。


 この段階に成長した人は、慈愛に満ち、人々を分け隔てなく指導し、教育する。


 こうした指導者、経営者、教育者、政治家、リーダーは、燦然(さんぜん)と輝いている。


 圧倒的な指導力があり、智慧(ちえ)に満ちている。


 多くの人々から偉大な師と仰(あお)がれる。


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 この段階の人々の考え方は、実は、この世的な論理を超えている


 こうした方々が、なぜ輝いているのか、なぜ圧倒的な指導力があるのか。


 それは、こうした方々の価値観や智慧(ちえ)が、この世の論理ではなく、神世界から降りてきた価値観や智慧(ちえ)であるからだと思う。