1472号「ビートたけしの成功論(4)」


 砂辺光次郎

 講義録1472号

 (2008/12/15)


 ★次回以降の予定★

 「自由奔放に夢を描く」

 「本当に情熱的に生きたいのなら」

 「環境は変わる」

 「説明できないこと」

 ・・・・・などです。

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 1472号「ビートたけしの成功論(4)」



 ビートたけしさんの成功の秘訣のひとつは、


 「自分の弱点を、先に自分で出してしまい、それを逆に強みに変えてしまう」


 ところにあると思う。


 弱点をさっさと表に出して、それを強みに変えてしまう、ということにあると思う。



 ビートたけしさんは、講談社襲撃事件を起こし、前科一犯になった。


 今、彼は、それを、自分からどんどん言って、笑いを取っている。


 これによって、「たけしは暴力事件を犯したではないか。」という批判を封じている。


 さらにそれで笑いまで取ってしまう。


 また、ビートたけしさんは、生まれが貧乏だったということを、最初にどんどん言っている。


 人に言われる前に自分で言ってしまう。


 これで、変な風評が立つのを未然に防いでいと思う。


 これは、芸能界遊泳術のひとつだと感じた。


 普通なら非難されそうな遊びも、女性関係も、自分から言っている。


 自分の失敗や弱点を先に出してしまうことで、批判を封じてしまっていると思う。


 これは、弱点を強みに変えてしまう手法である。


 芸能界で鍛えられて得たのかもしれないが、非常にうまいと思う。


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 多くのお笑い芸人も、それを真似ているのか、同じようにやっている。


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 私たちの生き方に照らすと、確かに、自分の弱点を隠すと、なんとなく不自然になり、逆にいろいろ詮索される。


 逃げると、ますます攻撃される。


 逆に、最初に自分の弱点を言ってしまったほうが、実は、うまくいく


 (もちろん、全部言わなくてもいいと思う。ビートたけしさんも全部は言ってない。)


 私たちも、いろいろ隠したいことはあるかも知れないが、しかし、先にその隠したいような弱点を言ってしまったほうがうまくいく、ということだと思う。