「塾生への檄文 3」


 砂辺光次郎

 講義録1190

 (2008/06/12)


 「不安と恐怖を乗り越えろ!(1)」


 現在、多数の青年たちと語り合っているところだ。


 それで感じるのが、青年たちは、相当、心が押さえつけられている、ということだ。


 なぜ、そんなに自分の可能性に「限界」を作るのだろうか。


 なぜ、そんなに自分の心に「限界」を作るのだろうか。


 はっきり言えば、それは、青年たちが悪いのではない。


 周囲の大人たち、周囲の環境が、青年たちに「限界」を設定してしまったのだ。


 心に「おもし」をのせてしまったのだ。


 それを確認してほしい。


 そうしたら、それがわかったら、あなたたちがこれからすることは、心の武装解除だ。


 よろいを取ることだ。


 心の壁をはずすことだ。


 そう思う。


 ・・・・・


 なぜマイナス思考が身についてしまったのか。


 青年たちと話すとわかるが、心の奥に、不安と恐怖がある。


 なぜ不安と恐怖があるのか。


 その恐怖の対象は何か。


 その恐怖の対象は、よくよく考えれば、他人であり、未来であることがわかる。


 他人に恐怖を感じ、未来に暗い不安を感じているのだ。


 では、なぜ、そんな不安と恐怖を持つようになったのか。


 それた、たいていの場合、親かあるいはそれに代わる大人たちの影響ではないかと思うのだ。


 小さい頃から、周囲の大人たちに、不安と恐怖を教えられてきた。それが原因ではないかと思う。


 人間に対する不安と恐怖、


 未来に対する不安と恐怖、


を教えられてきたのではないか。


 だから、今でも、おびえているのだと思う。


 心の奥で、恐怖におびえているのだと思う。

 

・・・・・


 人生の勝利している人たちは、それを突破した人たちなのだ。


 それらを超えてしまった人たちなのだ。


 だから、人生に勝利するためには、その不安と恐怖を突破しなければいけないと思う。


 もしも私たちが不安と恐怖を抱えているとしたら、それは幻想である。そんな幻想は乗り越えなければいけない。


 では、勝利した人たちは、どうした突破できたのか?


 それはひとつには天性のノーテンキが幸いしていたのだ。


 そういう人たちは最初から不安も恐怖もほとんどない。そういう個性で生まれてきている。


 では、もうすでに不安と恐怖を抱えてしまった人たちはどうすればいいのか。


 実は、今、不安と恐怖で押しつぶされかかっている人というのは、魂のレベルが高いのだ。


 なぜならそこまで敏感だからだ。


 そして、今、不安と恐怖で押しつぶされかかっている人たちにも、それを突破できる道がある。


 それを今書こう。


 それは、


「心の葛藤を解決すること」


と、


「天命をつかむ」


ということだ。


 この2点だ。


・・・・・


 心の葛藤は、たいていの場合、幼児期の親子関係を反省することで解消できる。


 親は愛情から私たちを守ろうとした。


 しかし、お互いに愛しベタ、愛されベタのため、誤解を生じてしまった。


 親子関係の反省とは、いかに自分が親から愛されてきたのかを深く深く再確認する作業だ。


 一度や二度では無理だが、何度も継続し、徹底的に掘り下げれば、心の葛藤の解消は可能だ。



 

 (続く)