1179号「強くなるには」


砂辺光次郎

講義録1179

(2008/6/10)


強い人というのは、どんなにきついことを言われても笑って流してしまいます。

金剛身となって、あらゆる矢をカチンと跳ね返してしまいます。

こういう人は自分の人生を生きることができるわけです。


しかし、弱い人は、矢が飛んできたら、心に刺さってしまい、いつまでもうじうじと苦しみます。長く悩むし、長く人をうらみ続けます。

弱い人は本当はこのウジウジした状態が好きなのではないかと思うぐらいです。


ここでは、強くなるにはどうしたらいいかを考えたいと思います。


結論から言えば、強くなるというのは、人生全体の「総力戦」だ、ということです。

日々の思い、行動、などなどすべてをひっくるめて、そのすべての総合計として、強さが作られる、ということだと思います。

だから、たいへんです。


ここで、強くなるために、特に次の6つの作業をするといい、という作業をご紹介します。

1、幼児期の与えられた愛の確認。これは、心の葛藤を解消し、深い自信を作ります。


2、過去の成功体験の記録をとること。これで、自分もけっこうすごいな、という自信ができてきます。


3、自分の価値観でよいから、人生の各分野で勝利すること。


人生の各分野というと、

「学問または技術、仕事面」

「肉体、または、健康」

「精神的な支え」

「家庭や親戚の人間関係」

「経済」

「他人との連帯、社会的な評価」

などです。


これは、言うは易く、実際は時間がかかるものですが、とにかく努力をし続けるということに意味があると思います。

この人生の各分野で納得のいく前進を続けていないと、なかなか自信は持てないのではないかと思うのです。


4、感謝瞑想。

多くの人に守られ愛されていることを自覚すること。

または、仏神に見守られ愛されていることを自覚すること。


5、天命つかみ、それに向かって進むこと。


6、人に言われっぱなしの人の場合は、人に言い返してみることです。

実は他人はそんなに強くはない、ということを知るでしょう。


以上あげた六つを実行することでかなり強さが作られると思います。しかも、深い強さです。本物の強さです。


すぐわかるように、けっこうたいへんですよね。


実際、エネルギーも時間もかかります。


だから、「総力戦」なのです。


ちょっとあれをやれば強くなる、というものではないのです。


強さというのは、人生すべてから来るかなり深いものなのだと思います。


しかし、エネルギーと時間を使ったとしても、本物の強さを作れば、人生は相当花開いていくものです。


ですから、決して無駄な投資ではないと思います。


・・・・


参考までに、弱い人というのはなぜ弱いのでしょうか。ここで弱さを分析してみます。


弱さは(全部ではありませんが、主に)次のようなことから来ていると思います。


1、幼児期の親子関係で心に「恐怖、不安」などを宿してしまった。


2、幼児期の親子関係や、青少年期に何かで心に傷を負ってしまった。

たいていの場合、他人の目や他人の言葉によるものが多い。


(長いので途中まで)