古代ギリシャで、タレスを受けついで数学を発展させたのが

有名なピタゴラスです。

 

数学者として有名ですが、哲学者であり、

実際には宗教家として活動した方のようです。

 

戒律を定めて、教団を組織し、

善を探求して、転生輪廻の教えを説いたと伝えられています。

 

興味深いのは、世界の根本の原理を「数」に求めたことです。

「万物の実体は数である」という言葉が残っています。

 

ニュートンが、物理学と数学を統合したことによって、

「万物の実体は数である」というピタゴラスの説は、

物質の宇宙に関する限り正当化されたといえるでしょう。

 

しかし、哲学の神髄である形而上学は、

「神」と「不滅の魂」という精神的実在の探求を本務とします。

プラトンが言うように、数学はそのひとつの入り口にしか過ぎません。

 

「私の発見は、真理の大海を前にして、浜辺で少しきれいな貝殻をみつけたようなものだ」

というニュートンの言葉を思い起こすべきでしょう。