3日の土曜日は、abのアコースティック・ライブを観るために上京。


会場となるイタリアン・レストラン「Bar E Torattoria Piu(バール・エ・トラットリア・ピュウ)」の最寄り駅「池尻大橋」は渋谷の先にあり、かなりの距離だ。しかし、二部構成で合わせて1時間のワンマン・ライブとあっては重い腰も上げなければならない。



百錬ノ鐵 アメブロ支部

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開場の30分ほど前に到着する。壁一面のガラス越しに店内の様子を伺うことができ、まさにリハーサルの真っ最中で得した気分。ラインナップは主役のabの他、アコギ奏者2名が伴奏を務める。7117のプロデューサーで、ライブではキーボードを担当する浅田昌也と、2007年に再結成を果たした「もんた&ブラザーズ」のギタリストshuだ。もんたよしのりのポジションにabが収まっている、と考えたらなんだかすごい。


リハが押したため、15分ほど遅れてスタート。この日のライブは7117を中心としたabの持ち歌に加えて、昭和の名曲を中心にカバーするという趣旨である。第1部は『オリビアを聞きながら』で幕を開けた。abが福岡から上京したばかりの頃、キャリアの第1歩となるクラブ・シンガーのオーディションで歌った曲であり、思い入れがあるのだという。


ab自身は以前からアコースティックの生演奏に興味を抱いていたものの、通常のバンド編成よりも曲間のMCの比率が大きいことから躊躇っていた、といったことが語られる。普段のライブでMCが下手だという印象はまったくないのだが、ファンの贔屓目もあるのだろうか。


SHANGRI-LAの相方であるsattinも来ていた。産休中の彼女は当初、一般の客として来る予定だったが、せっかくだからということでゲスト参加することにしたらしい。第1部ではザ・ピーナッツの『恋のバカンス』とオリジナル・ラブの『接吻』をデュエットした他、待機中に客席から話しかけるなど、MCに苦手意識をもつabを温かく、的確にサポートしていた。ライブハウスでの演奏とは異なり、終始ホームパーティーのような雰囲気だ。


なお、この日のabのファッションはニンフ(水の妖精)を思わせる水色のヒラヒラしたドレスに加え、第1部ではツバの大きな黒い帽子を被っていた。口元だけが照らされてセクシー、とはsattinの弁。もっともshuには不評だったとのことで続く第2部では脱いでいた。


第1部終了後、本来は食事のための休憩が1時間ほどあったのだが、客はみんな開演前に食事を済ませていたため、20分ほどで再開した。


第2部の1曲目は、ソロのレパートリー『三つ数えて』。アコースティック・ライブということでセットリストもバラード限定になるのかと思いきや、こういうノリの良い曲も披露された。テンポを落としているため、なんだか退廃的な雰囲気になっていて面白い。


ただ、アレンジが元曲とあまりにも違っているためか、歌を入れるタイミングがずれる場面も。shuの華麗なギターさばきに、うっかり聞き入ってしまったようでもあった。ちなみに、ギターは浅田がコードを刻む上でshuが縦横無尽にフレーズを繰り出すといった分担であったが、音の分離があまり良くないのか浅田の前のアンプからshuの音が聞こえてきたりして、少し混乱してしまった。


sattinとの2回目のデュエットは、abをイメージしてsattinが歌詞を書いたというSHANGRI-LAのバラード・ナンバー『ISLAND』。先日、sattinのアコースティック・ユニット5 minutes on footが突然解散してしまったのは記憶に新しいけれど、SHANGRI-LAの方はこれからもマイ・ペースに続けていってほしいものだ。

また7117のナンバーとしては、最新アルバム『JUNK PARADISE』の中から7117自体のライブではまだ一度も演奏されたことのないバラード『ヒメゴト』も披露された。


本編のラストを締めるのは、abと同じ福岡出身のMISIA『EVERYTHING』のカバー。オリジナルとはまったく違う声質なので、まったく違う曲のように聞こえるが、カラオケの十八番であるというとおり堂々とした歌いっぷりで自分のものにしていた。


その後アンコールもあり、7117の『JUNK PARADISE』が披露される。最新アルバムのオープニングを飾るアップテンポなタイトル・チューンを、アコースティック・アレンジ特有のグルーヴ感で盛り上げていた。