子ども会では役員を決めるため、年に一度、1月に改選会を行う。
役員任期は2年のため、在学生が4年生の改選会が最後になる。
そして子ども会を代表し、PTAの役員も兼ねる地区長は負担が大きいため、くじ引きで決めることが多い。
2年前の改選会は、地区長と書記を選ぶことになっていた。
妻は「今回逃れることが出来れば」と話して、出掛けていった。
私はソワソワして落ち着かなかった。
もし地区長のくじを引いたらどうするのだろう。
任期中、当時4年生の息子は6年生になる。
受験のこともあるし、妻には荷が重たいだろう。
その時は自分が引き受けよう。
1時間ほどして、妻が帰ってきた。
真っ青な顔。「くじ引いちゃった…」
そこから話し合いをし、私が引き受ける、ということになった。
実際のところ、保護者の知り合いなどいないし、PTAのこともよくわからない。
地区長が何をするのかも知らない。
何をするのかを知っていたら、引き受けたかどうか。
やっぱりたぶん、引き受けたと思う。
テレビには角野栄子さんの特集番組が流れていて、
ご本人も出演されていた。
「魔女の宅急便」の話を中心に話題は流れていたが、
映画の冒頭、キキが旅立つ際のセリフが紹介されていた。
「私は贈り物のフタを開ける時みたいにワクワクしてるわ」
その時の私の気分を象徴しているようなセリフだったのを、今も良く覚えている。
その後、地区長の役割を知った私は、途方に暮れるのだが。
「くじは神様からの贈り物」
だからきっと良いことがある。
そんな希望と諦念に似たものを胸に、2年間の任期を過ごした。