正月も4,5日経つと
テレビ番組も飽きてくる。
ならばと
レコーダーの録画内容を見ると
家族4人各々が録ったと思われる
映画タイトルが連なり、
私が予約した“獣になれない私たち”
勝手に消去されてもおかしくない程、
日にちが経過していた。
ストーリーを忘れてしまいそうなので
“獣たち~”の再生をすると、
相変わらず新垣結衣の美しさと
静かに獲物を見据えた様な眼差しの
松田龍平の対照的な佇まいが
対比していて興味深かった。


彼は歳を重ねる度に
亡き父親松田優作の面影を
彷彿させる。

私には(私達には)優作ブームがあり、
太陽にほえろ!から
探偵物語蘇る金狼など
アクション俳優としての
強烈な印象が今も心に残っている。
ハリウッド映画“ブラックレイン”では
マイケル・ダグラスとの追跡シーンで
狂気に満ちた鬼の形相で
末期の癌をもろともせず
日本のヤクザ役を演じた姿に
彼の底力を見た。
しかし、役者半ばにおいて
テレビドラマ春よこい”で
“アクション俳優としての存在感”を
捨てようと悩んだと聞いた。

松田優作のあの声、あの目付き、
あの歩き方。
の龍平に対しての優作が
同じフォルムの中に生きづいている様で
死ぬことの無い父親の幻影と闘いながら
この先、彼は
役者人生を歩んでいくに違いない。