年々ひどくなる蒸し返す様な暑さを
人はよくぞ乗りきってきたなと
毎年感心する。
雨が降れば降るで
節操のない土砂降り。
日本のいたるところで
被害をもたらす異常気象に
私達はなすすべもない。
私は次の日の早朝出勤の為、
エアコンも入れず
誰よりも先に就寝した。
アイス枕にタオルを巻いて
深い睡眠を誘うのが
眠りの為のルーティン。
ところがその夜、
1匹の吸血鬼によって小1時間程、
眠りを阻まれてしまった。
ヤツはしたたかに夜間飛行を続けたが
私は極度の眠たさと闘いながら
最後の覚悟を決めた。
それは
照明を消して
少し私の血を吸わせたところを
平手で潰す捨て身の作戦。
一度目は失敗に終わったが
確かな痒みが
私の左腕に訪れた二度目は
ここぞとばかりに
固く拳を握りしめた。
握った拳のせいで
ヤツの針は私の肌にLock on!
右の平手で、次の瞬間に
渾身の一撃を加えた。
羽音はそれ以来消えてしまったが
朝、目覚ましで起きた私の左腕には
乾いた血の固まりと
エジプトの壁画の様に
横を向いたヤツの姿が
くっきりと私の腕に付いていた。
してやったり!
題して吸わせ上手。
でも、ちょっとだけかいーの!

