天十里です。
無事に「開運祭」も終わりまして、
通常の状態に戻っています。
「ココナラ」での占いも、依頼が少し落ち着きました。
そんな時、愛弟子の一人である「朱音」の
ココナラメニューに目が留まり、
頼んでしまいました。
「勇者の旅・あなたの物語を文章にします
物語に沿って占って、物語形式でお伝えします。」
名前と生年月日とタロットを使って、
物語を作ってくれるもので、
これがなかなか楽しくて、面白かったのです。
で、いただいた物語が↓
けっこう長い物語なので、お時間ある時に読まれてみてくださいね。
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とある王国の、初夏のころです。
一年で一番太陽がまぶしい日、その国の18才になった人は、
一人前の大人として認められます。
アジェスは18になって、この日を迎え、
王国の騎士見習いから、一人前の女性騎士になるのです。
黒髪でふんわりとした髪を窮屈そうに束ね、
いつもと変わらず、周りの人に声をかけ、
「何か手伝えることはない?今日も元気で良かった!」 と、
今日という特別な日を迎えたとしても、
周囲の人たちに愛情あふれるほほえみは変わりませんでした。
「アジェス、今日もありがとう。」
人からの感謝は、アジェスにとっての一番の報酬でした。
「アジェス、人がいいのも考えものだけどね」
アジェスの家族は、身寄りのない自分をひきとってくれた、
しっかり者の叔母でした。
アジェスに少し口うるさいくらいの忠告をするおばさんの、
それでも愛情であることを知っています。
「あなたも一人前の大人になったのだから、きちんと仕事をするべきよ。」
やっぱり口うるさいなぁ。と、ほほえみで返しました。
騎士となって、初めて教会にて奉仕をしていた、ある日のこと、
とてもみすぼらしい老人に出会いました。
教会での奉仕のこと、助けが必要な人がくるのは、
もちろんのことと思うのですが、 この老人は違いました。
身なりはとても汚く、身体も変な動きをします。
それでも、
「やぁ、騎士様。わしはそれっぽっちのパンが欲しくてきたわけじゃない。 今はこんな身なりをしているのだが、なんと魔法がつかえるんじゃ。わしを旅に連れていかんか。」
ガラガラとした声で、そう言いました。
旅に出る予定もないのに、そのようなことをいうギラギラした目の老人に、
はい。とは、言う理由もありませんでした。
その夜、ギラギラした目と、旅に出るという予言めいたものが忘れられず、
夜空の月にひざまづき、心の平安を神に祈りました。
アジェスの日々は満たされていました。
旅に出ることを、想像していなかったので、どうにも不安でした。
夜空の星が一つ森へ落ちたかと思うと、なんだかそのあたりが明るくなっています。
好奇心を抑えられず、アジェスは光のもとへとむかいました。
光は森の中の湖からでした。
星の色と、水の輝きと、いろんなまぜこぜのきらきらとした、とてもステキな光です。
光は騒がしいのに、とても静かで穏やかでした。
すると… 湖面に絵が浮かびます。 アジェスと同じくらいの女性。
豊かな銀の髪が水の光と混ざるように幻想的な姿です。
「なにか助けが必要?あなたは元気そうね。」
その姿の女性はアジェスに話しかけてきました。
「あなたは優しい。そして騎士としての力もある。 なにをそんなに怖がっているのかしら。あなたもそうでしょ。 まだ見たことない世界は楽しいって、心から信じてる。」
そう、そうだった。
湖の女神のような彼女は、まるでもう一人の自分のようで、
アジェスの心を見透かしているようでした。
私は恐れない。
なぜなら、どんなことでも知らないものがキラキラしてくるのをみるのが好きだから。
翌朝、アジェスは王妃に呼ばれ、城に出向きました。
「よく来てくれました。アジェス。 あなたの日頃の人との関わり合いを見て、ぜひあなたにお願いしたいことがあるの。」
威厳あるこの国の王妃は、国王よりも厳しさと優しさを備えた人でした。
「お呼びいただき光栄です。なんなりとお申し付けください。」
王妃は満足そうにうなづくと言葉を続けました。
「この国は大陸の真ん中にあり、周りには様々な国がある。 これまでは、お互いの国のことは関わらない約束でした。ですが… それぞれの国と交流する時です。アジェス。」
「あなたには、それぞれの国の代表者と、良き交流を行ってください。」
アジェスの旅立ちの時、 国から出る門のところで、あの老人のような人にであいました。
なぜ、「ような」というと、
「騎士様!わしじゃ!連れて行ってもらうぞ!」
そういって、ついてきたギラギラした目の魔法使い。
幾分、整った姿ですぐにはわかりませんでしたが、
あの目は間違いなく老人のものでした。
アジェスは、たくさんの冒険と、様々な試練、新しい仲間たちに出会っていきました。
ほんの少しお伝えすれば、あるときは獰猛なライオンを手なづけろ、と、
そうしたら仲間だと認めてやると言われました。
魔法使いが惚れ薬のようなものをつくり、ライオンに飲ませました。
まさか、ライオンにも効くだなんて!と、
ともに笑いあったりもしたものです。
その日、旅の終わりも近づいているとなんとなく、そう思った時。
ここが最後の国かもしれないと思った所に、足を踏み入れました。
薄暗く、どれほどの時を重ねても、ずっと雨が降り続く場所。
常雨の国でした。
ずっと薄暗いので、ここに住む人たちは、なんだかぼんやりとしていて、いつも泣き顔をしているようでした。
この土地に足を踏み入れてから、なぜかアジェスの胸がちくちくとします。
(わたしはなんだか、この場所を知っている。)
いつもほほえみを絶やさないアジェスも、だんだんと顔が曇っていきました。
「このままではいけない。」
アジェスは、ある国で聴いた「雨の日はサイコー!」という歌を歌ったり、
ダジャレで「ハレルヤ」を歌ってみたりしました。
だけど、誰も笑いません。
陰気くさい町の住人は、
「これでいいんだ、これがいいんだ。ほぉっておいてくれ。」 と、
いわんばかりです。
アジェスも手を尽くしたと思ったころ、魔法使いがいいました。
「いろんな街を旅してきただろう?こんな町でもいいところがあるんだよ。 ここでは、笑っている方が変わり者。わしが薄汚れていても、だれも気にしない。 ここの名産はキノコだし、何も気を使わなくて済む。」
(そんな国があってもいい。だけど)
アジェスは人の笑顔を見るのが大好きでした。
笑いあえないこの国は、どうしても悲しくなりました。
アジェスの心も冷たく冷えてきたとき、
「私はあなたのような笑顔をしっている。」
そういうやはり陰気な、だけど、目には力のある男性が現れました。
「笑顔をする人は、この国では珍しい。私の娘は、生まれたときから笑顔だった。 とても、とても愛しいと思ったのだよ。ずっと笑っていてほしいと。 でも、この国にいれば、その愛しい笑顔は失われるだろう。 だから、旅のものに預けたんだ。その娘の笑顔に、あんたはよく似ているよ。 あぁ、どうか笑ってくれないか。私の娘のように。」
その時、その力のある目を見たとき、
(あぁ、ここは私が生まれた国だったんだ。)
薄暗い国で見ていた瞳は、濃く深い緑色。アジェスと同じ瞳の色でした。
「その娘さんのお名前は覚えていますか?」
いつもの調子を取り戻しつつあるアジェスは尋ねました。
「ああ…娘の名前は、カーラ。いや、まてよ、ここを旅立つ娘には、新しい名前で生きてもらおうと思ったんだ。 広い心で、皆をつなぐ、アジェスとして。」
稲妻で打たれるような気持ちです。
身寄りがないと思っていたアジェスの父親が、目の前にいるのです。
目の前の男性の目をよく見ました。
自分と同じ深く濃い緑色。
この国の美しい輝きを、その目の中に見つけました。
「あぁ、私、アジェスです。おとうさん。」
アジェスは旅の果てに、とても大切なものを見つけました。
時がたっても、離れていても、変わらない愛情でした。
とうとう、王妃に報告をしに、国へ帰ることになりました。
「お父さんには、少し暑いかもしれないけれど。」
父親の大好きな笑顔で言いました。
「私の国で、一緒に住まないかしら。」
もう、二人が親子だということを誰も疑うことはありませんでした。
離れていた親子が、一緒に旅をするのは、なかなかにせわしないものでしたが、
世界中を見て回ったアジェスには、なんの困難なことでもありませんでした。
いよいよ、王妃との謁見です。
「アジェス」
静かに、だけど力強く声をかけられました。
「この度の働き、見事だった。のちに充分に褒賞を与えよう。あとは、こちらに任せてほしい。ところで」
「父親と暮らすそうだな。名前を変えるのか?」
「いいえ。」
「私はアジェスであることに誇りを持っております。 アジェスという名前だからこそ、周辺諸国の方々を知り、つながりを持てたことに気づきました。今は、出会った人含め、旅のすべてに感謝します。」
長い旅の割には、短い謁見でしたが、これでアジェスの旅は終わったのです。
「おはよう!おばさん。今日も早いのね。」
「あら、アジェス。あなたもね。 今日はなんだかいつもと違う雰囲気じゃないか。とうとうやるのかい?」
「そう、今日はカーラになるの。おばさんもあとで来てね。」
街の食堂で、いつもよりふんわりとした服に身を包んだアジェス、いやカーラは、
『雨の日も、晴れの日も、笑顔でいてくれるあなたがいてくれるから~♪』
ときどき現れては大きな笑顔で歌うのでした。
母親同然のおばと、同じ目をした父親と、だんだん身なりが豪華になっていく魔法使いと。
それぞれの国で出会った友人も時々交えて、笑いあう、 アジェスの幸せは、穏やかに続いていくのでした。
終わり。
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読んでて、あ、なるほど~と思ったことがいっぱい。
突っ込みどころもありましたが、
(全然イケメンもラブラブもなく、登場人物の年齢層高っ(笑))
面白かったので、また違うパターンで
書いてもらおうかなと思いました。
良かったらあなたも書いてみてもらいませんか?
「勇者の旅・あなたの物語を文章にします
物語に沿って占って、物語形式でお伝えします。」
おすすめです。
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