漢方薬を飲み始めて4ヶ月経ちました。お肌の調子がよくなったり、ちょっとずつ効果も出てるような気がします。先生の言いつけ守って食事療法にも取り組んでます。が、医療=西洋医学という意識に慣れきった頭には、漢方ってやっぱりなんかナゾが多いというか神秘的というか…。陰陽五行説を少し齧ったくらいじゃ到底及ばないであろう奥の深さを感じつつも独学するにはハードルが高すぎる気がしていましたら、こんな本に出会いました。



HERBFISH-kanpo

漢方 日本人の誤解を解く 劉大器・著



昨日の「気とは機能のこと、気功イコール体の機能訓練」という言葉もこの本に載っていました。漢方の基本的な思想、漢方まがいの健康ブームへの警鐘、民間療法との違い、西洋医学との違い、そして「寒」と「熱」についての解説など、とにかく目からウロコがボロボロ落ちました。漢方とは簡潔・明瞭な医学だったのです。


私が「あっ」と思ったポイントをいくつか要約してみます。


◎中国最古の薬物書で、最古の薬局方が記されている「神農本草経」では食物と薬は分けられることなく収録されていて、3つに分類される。

上品・じょうぼん(上薬)…毒性がなく体によいもの

中品・ちゅうぼん(中薬)…毒性が小さいけれども薬効がある

下品・げぼん(下薬)…毒性は強いけれども治病にすぐれる


◎民間療法は対症療法、漢方医学は対証療法。同じ薬草を使っていても、別の理論体系。ただし、民間療法はすべての医学の母といえるもの。漢方は民間療法を否定するのではなく、お互いに学び合う存在。


◎漢方の原則は「寒則熱之、熱則寒之」。「寒」の体質の人には「熱」性のものを与え、「熱」の体質の人には「寒」のものを与える。


◎漢方薬の処方の原則

君薬…その処方の中の主役、最も重要な生薬。君薬は処方の性質(寒熱など)を決め、効能の柱となる。

臣薬…君薬の脇役として、その性質を表現しながら病気の治療にも力を発揮。君薬と共同することで、性質と効能を増強する。

佐薬…処方の中で2つの役割を果たす。①処方の性質に関係なく効能に力を発揮する。②君薬、臣薬の補佐役として患者の体質の抵抗を最小限に抑える。

使薬…処方の調和。各生薬の調整・強調を図る。


◎薬よりは言葉を用い、メスやハリよりも心で癒し、病気にならないうちに人間を治療するのが漢方の伝統。


なお、最もページが割かれている「寒」「熱」の判断については、手・足~情緒など22項目に渡って解説されています。たとえば「冷え症の人は肌に悪影響を及ぼす」などドキッとする話なども載っています。



とにかく面白かった。漢方医から渡された食事療法の心得13か条を見たときにはショックだったけど、「寒」「熱」の原則を知れば納得もいきます。自分の体質をよく知って、漢方をより有効に活かしていきたいなと思ったのでした。