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『魔女の薬草箱』  西村祐子・著/山と渓谷社


“魔女”っていうと、「奥様は魔女」(ふるっ!)とか、「魔女の宅急便」とか、おちゃめでキュートでかわいくて、魔法を使って人々を幸せにするってイメージのドラマやアニメが現在ではメジャーですよね。


ところが、もともとヨーロッパにおける“魔女”とは、キリスト教が広まる前の民間信仰とも結びついていて、いかにも怪しげな存在。とくにキリスト教的な観点からは「邪悪な者」として扱われ、16世紀には魔女狩りが流行ったのもご存知の通り。そんな魔女たちが、どんな「魔法の薬草」を用いて、どんなレシピで薬を作ったのか、なぜ魔女は箒に乗って空を飛べるのか、魔女と魔よけの関係、魔女と薬草の言い伝えや薬草そのものについての解説など、奥深い内容がたっぷり載っています。


興味深いのは、「魔女」には悪のイメージがあったわけですが、一方では善のイメージの「賢い女」と呼ばれる女性たちもいて、この賢い女たちが使っていたのもまた同じ薬草だったのだとか…。じゃあ何が違うの?なんてお話も。現在私たちがイメージする「魔女」って、ここでいう「賢い女」に当たるのかもしれませんね。ハーブを使う私たちも「賢い女」でありたいですもんね。


また、数々登場する薬草も、何しろ魔女が使うものですから…のっけから「毒にもなれば薬にもなる」キョーレツな毒草も出てきます。文字を追ってるだけでも、うへーっ(*_*)と目がチカチカしそうなレシピもあります。学術的に書かれているので淡々と読めますが、少々の毒気ならと覚悟の上で度胸を据えて読めるかたにおすすめしたいです(笑)。


ちなみに薬草の監修は、先日お話を伺ったばかりの指田豊先生。どうりで?薬科大の薬草園にこんな植物もあったのか…と納得したのでした。(^-^; 



要注意な薬草類↓


beradonna

ベラドンナ(ナス科)

学名 Atropa bella-donna L.

用部:根=ベラドンナ根

用途:鎮痙、止汗

    ベラドンナエキス

成分:l-hyoscyamine



hanatorikabuto
ハナトリカブト (キンポウゲ科)…有毒
学名 Aconitum fischeri Rchb.
英名 Aconite
分布 中国

生薬名は大形の子根を附子(ぶし)、
母根を烏頭(うず)といい、
厥冷、腹痛、下痢、関節痛に用いる。
成分はジテルペンアルカロイド、アコニチン、
メサコニチン、ヒパコニチン、ヤサコニチン、
アチシン、コブシン、プソイドコブシン、
ヒポグナビン、ハイゲナミン、コリネインを含む。