ウンカ。例年より早く飛来す。

6月の野上農相の記者会見において「これからウンカ類の増殖に好適な
高温小雨の気候条件となれば、昨年同様に発生の拡大が懸念される」と
発表されました。農水省によれば6月中旬までにすでに9府県で飛来が
確認され、そのうちの8府県で例年よりもひと月ほど飛来時期が早かっ
たということで、注意が必要です。なんといっても2020年のウンカ
の被害は甚大なもの[昨年の新聞記事はこちら↓]。

2020年新聞→ 

中国・九州地方を中心に水田のイネが約半分が枯れてしまったという農
家をはじめ、なかにはイネが全滅したという農家に加えて、さらには自
家用のコメもさえ確保できないという農家などもいたほどの、深刻な被
害をもたらしました。 ということで当ブログのウンカの記事、19年
分と20年分の再録です。とくに早期栽培では出穂の時期をむかえてい
るということで、よろしかったら ご参考に。


2019年9月分/ミステリーサークル状の穴を作るトビイロウンカ』

水田のイネの穂がそろったあたりの時期から、あれよあれよというまに
イネの茎が灰白色になって株が倒れ始め、そのうちに遠目でもはっきり
わかるような円形の“窪地状の坪枯れ”ができる・・・
        

ちょっとした小型の “ミステリーサークル”のように、水田のあちこちに
陥没ができるのが イネの害虫であるトビイロウンカによる被害です。

         

その穴の大きさですが、今回の写真のケースでは 普通車のトラックが
すっぽりはいるくらい。ですから この虫の発生によるイネへの影響は
大きいものとなり[倒伏しない程度のイネにも発生していますからね]

 ● 収穫期の終盤ちかくの発生で  3割近くの減収
 ● 穂がでて30日くらいの発生で  5割近くの減収
 ● 穂がでてまもなくの発生では  収穫が皆無

という大被害をもたらすことになってしまうのが、現場でのイネをみる
とよくわかります[今回の写真は西都市にて09日に撮影]。

このイネの大害虫であるトビイロウンカ が、ただいま西日本を中心に
大発生。9月10日時点で16の都道府県で注意報や警報が発令される事態
となっていますよ。おそらくは 7月初めの台風などの温湿な南西から
の風に乗って海外から飛来した第一世代の子供たち が、繁殖したもの
だと考えられます。

このように、つぎつぎと世代交代して大繁殖していくトビイロウンカ。

早生種よりも晩生の品種・乾田よりも湿田・ウルチ米よりもモチゴメ
といった具合に被害が大きくなりますので、 心当たりのかたは水田を
よく観察し[成虫で5ミリ弱といったところ]、被害を発見されたとき
には出来るだけ早く関係機関の発表にそった対策を実施されるようにさ
れてくださいね。

なんたって、寄生されたイネは こんな状態 ↓

             

見るからに 痒そうでゾワゾワ してしまいます。


晴れ 病虫害被害を軽減するために大切になるのは、なんと
  いっても早期発見。被害にあったとして3割減収の場合
  では10アール当たり3万円。1haでは30万、10ha
  だと300万にもなりますものね~。これがもし壊滅なん
  て事態となったらなら、ぞっとします。・・ということで
  日常のこまめな観察ってやっぱり大切。。

 

2020年9月分/トビイロウンカ発生は今年も』

宮崎県病害虫防除・肥料検査センターは9月01日宮崎県の
全域の普通期水稲を対象にトビイロウンカの注意報を出しま
した。

「8月下旬に県内の41圃場を実施した圃場では、1株当り
 の虫数が平年の7.5倍の水準の10.69匹であった」
「なかには1日株当りの虫数が240匹を超えている圃場も
 あった」

ということで、過去最大のトビイロウンカ被害が起きた昨
年なみの状況[​こちら​]が引き起こされる可能性も充分に予
想されますから注意が必要です。

 

ちなみに 8月20日には佐賀県でトビイロウンカに対す
る警報、8月21日には大分県で警報、8月26日には鹿
児島県で注意報、8月28日に長崎県で注意報がだされて
おり、今後は昨年なみに九州の広い範囲で「爆発的に増え
る恐れがある」ことも予想されますから、
水田をよく観察し 産卵数が多い短翅型[たんし/羽が短い]
雌成虫がみられる場合には、すぐに防除されることをおす
すめします。あわせて昨年被害が大きかった場所も忘れずに
ですね。

ということで今回は、台風被害や塩害もだけれど トビイ
ロウンカの害も、忘れずに対処しましょうというおはなし
でした。


晴れ 弱った作物個体に集中してやってくるのが、虫
  たちの習性/たち。台風害で樹勢が弱ったいまこ
  そ注意&ケアが大切です。
  

 51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜


 

ぞろぞろイラガ。レッドロビンにも。

​垣根ふうに、大切に育成している​ アカメガシ​。そんなアカメガシ
の葉の表面が、網目状に食い荒らされる被害が 立ってきました。
前回分は ​こちら​。

犯人は そう、おそらくは イラガです。イラガの幼虫。。

網目状になっている被害葉の周辺の葉の裏面を注意してみていくと
・・いました・いました。

   
     

まるで 航空母艦の甲板にきれいに配置された艦載機 のように、
びっしりとすきまなく整列している イラガの幼虫の群れです。

彼らがもう少し大きくなって分散して生活するようになると防除
も厄介・・・ということで、発生初期の今の時期のまとめて防除
をこころがけています。

ちなみに6月中旬の点検では、背丈よりやや高い大きさ30本横
並びに植えたアカメガシの場合で、ざっと見で上記の写真程度の
イラガの群れた葉5枚ほどを発見し駆除しました。

そして、今回の6月下旬の駆除作業。
大切なことは、なんといっても長袖での駆除作業を心がけること。
です。

だって

   

体長5ミリ程度の個体であっても、こんなかんじでがびっしり。

ということで今回は、イラガは群れている状態の発生初期のうちに
うっかり刺されないよう注意にして、まとめて駆除するのが楽 と
いうおはなしでした。

・・それにしてものイラガの群れ。お互いに刺しつ刺されつなんて
ことはないのかなあって、ついつい思ってしまうんですけれど/笑。


晴れ そんなイラガの成虫の姿。スターウォーズの人気キャラで
  ある ボバ・フェット。 彼の愛機である スレーブ I 
  の カラーリングと型に似ている個体がときどきあって、
  そんな個体をみつけたときには かっこいいな と 思い
  つつ、ほれぼれと見とれてしまうんですよね、これが。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」 




 

そろそろイラガ。

剪定ばさみを使って クスガネモチの樹形を整えていたとき ・・・

       

右手の薬指付近に一瞬 ビリリ、 その後に ひりひり とした刺激。


      

      

イラガです。


  

電気が走ったような刺激を受けた場所をよくみると、そこには☆の形
に整列した、まだ長さ1センチにも満たない若齢幼虫期のイラガたち。

“小さいうちはそれほど棘がない” とはいいますが、それでも患部は
ひりひりひり 。 別の部分の葉をよくみると、樹の そこかしこ
にも 小集団が。

      


農業においての、たとえば果樹の成木園などでは大発生しない限り生
産上の実害はそれほどない・・といわれるイラガ類ですが、農作業中
に幼虫の毒針に触れて刺されると、気分的に厭世ってかんじになるの
で、やっぱり対策は必要でしょうね。

ということで今回は、 そろそろイラガ というおはなしでした。


晴れ  独特なのがイラガ類の繭。​こちら​。 芸術的でもあり
  土俗的でもあり、これがなかなかに魅惑さセます。
  
 
 
51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」    
 

 

​​

​​タコを食べてイネの豊作を願った日。
『夏至からはじまり半夏生〔はんげしょう〕までに田植えを終える』
という、昔ながらの農作業の目安があります。

夏至は6月21日、そして半夏生は7月2日ですから・・・いまの暦
で わかりやすくすれば

 6月21日から田植えを始めて、7月2日までに田植えを終える

ということになります。

そしてそんな田植え作業が終わり、農家の方がホッとする 半夏生の
日にタコを食べて豊作を願う
という
風習が、西日本の農家にはありま
した。

 ​なぜにタコなのか​

ということなのですが、これは一説には

 ​8本あるタコの足のように、イネの根がたくさん出てほしい​

という、農家の願いを表したものといわれていますよ。

同時にこの風習は、田植えという農作業の作業で疲れた身体を、この
時期にちょうど旬となる地物のタコを食べていたわろうとした農民の
知恵でもあったようですよ。 “半夏生から5日間は農作業を休みと
した”なんて話も地方によってはあるようですし。
 
そんな話を聞くと・・・昔の農作業の行事や風習って、なかなか合理
でもあったんだなって、思います。
 
と、いうことで今回は 普通作の田植えも一段落たところで、

 いまは機械があるので楽になったけれど、昔の田植えは大変な重労
 働だったのだろうな

と昔の方のご苦労を思いつつ旬なタコを堪能ながらのおはなしでした。


晴れ 刺身・酢ダコ・天ぷら・タコ飯などなどで、獲れたての
  地ダコを、農作業が一段落したあとの充実感とともに堪
  能する
・・・農家であることの醍醐味ですよね、これっ
  てじつに。
 
51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg  「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」​​


 

 

SDGs。日本について考える。

このままの状況がつづいていくと今の世界の持続は不可能になる。も
う地球は耐えられない、だから本格的で根本的な変革を地球上のひと
りひとりがおこしていこう・・・
ということで国連で2015年に採択されたSDGs。このSDGsを達成
するための目標は、開かれた場所で女性や子ども、先住民や労働者に
NGOや民間企業等多くの人や団体が議論に加わって作り上げたもの。
国連や各国政府そして企業が勝手に決めたものではないという
性質のものであるのです。いち例をあげれば 途上国の人々が劣悪な
環境下や低賃金で働かされることで、先進国の人たちが利益を得たり
するといった不公平の是正も大切な課題のひとつとされています。だ
からこそ地球上の一人ひとりが当事者であり、誰ひとり取り残さない
というコンセプトが掲げられてもいるというわけですね。
そんなSDGsに関連するはなしとして 当ブログの2009年7月に
挙げたわが日本国についての回があります。世界のエネルギーや食料
を、金にあかして無秩序ともいえるかたちで輸入してきている日本で
はありますが、その為に失われたものもおおきかったというおはなし
ですが、よろしかったらご参考に。→ 水の汚れに関する回はこちら

 ↓

『昔話で日本をかんがえる/2009年7月分』

昔話のおきまりですね、山へ行くおじいさんと、川へいくおば
あさん。そうです、昔は山と川でいろいろなものが手にはいっ
たのです。食料や肥料に燃料、それに工芸品の材料など生活に
必要なものはほとんど山や川で手にはいったのです。

桃太郎を少し説明してみましょう。

たとえば、おじいさんのおこなう「柴かり」。これは芝生を
かることではありません。
このおはなしのなかの柴とは、小枝や木のこと。おじいさんは、
料理をしたりお風呂をわかしたりするときにつかう燃料を山に
とりにいっていたのです。そしておじいさんはいろいろな木を
植えた「雑木林」や材木用の山をつくり、そこから炭の原木や、
紙の材料となる木、家の材料となる木などを手にいれていたに
ちがいありません。

おばあさんもそう。川の水は洗濯だけではなく飲み水や料理を
するときにつかえましたし、川の流れは粉をひく水車の動力や、
さらには交通手段としても使用されたのです。

それだけではありません。「かぐや姫」のおじいさんは竹山を
つくり、世話して、その竹山から取れる竹で、おはしやカゴや
ザルなどといった竹でできた道具をつくっていました。そうそ
う、もちろん春にはおいしいタケノコももちろんたべていたこ
とでしょう。

このように、ひとびとの生活を支えてきた山や川のある場所は、
里山(さとやま)とよばれ大事に管理されてきました。そして、
その里山につながったひとびとの暮らす場所や田畑を、われわ
れ日本人は里地〔さとち〕と、よんできたのです。

ヒトの作った里地と里山には、畑や水田やしっ地、ため池、草
地、落葉広葉樹林などのさまざまな場所が作られ、そのさまざ
まな場所にはそれぞれの場所に住むたくさんの動物や植物がヒ
トとともに生活していました。カチカチ山のウサギやタヌキ、
サルカニ合戦にでてくるサルやカニ、そしてそのほかのむかし
ばなしにでてくるたくさんの生き物たちです。そこには美しい
森と清らかな水の流れがありました。牛や馬といった家畜も、
田畑を耕す労働力として、家族同様に里人に大事にかわれてい
たものでした。

そんな里山が変わり始めたのは昭和40年代になってから。
まずは 燃料の主役が石油やプロパンガスに変わってきました。

新しい燃料は、炭焼きのような苦労をしないで得られるため、
町はもちろん、里地や里山にまでふきゅうするようになったの
です。たくさん外国から輸入される木材で住宅を作るヒトがふ
え、山にうえられていたスギやヒノキも売れなくなりました。
プラスチックやビニールの普及で、わら製品や竹製品も売れな
くなります。里人も、農業のかたわら輸入されたエサを使い・
狭い場所でたくさんの食用となる家畜を飼うようになっていき
ます。作物に施すために落ち葉や野草でつくられていたたい肥
も、たくさんでる家畜のフンにおきかえられました。外国から
たくさん輸入される食料のため、里山でつくられていた農作物
は半分以上も売れなくなってしまいました。
たくさんの家畜のフン尿や外国から輸入される食料ののこりの
ために日本の土は次第に肥えていきました。
そのために川は汚れ、川では炊事はおろか洗濯までできなくな
っていったのです。

こうして里山は人々から見捨てられ、やがて ますます大きな
家畜飼育用の施設や作られなくなった田畑がふえていきました。
山々の木々が伸び放題になり、人々が次第に近づかなくなって
しまいました。里山にたくさんのいたはずのいろいろな種類の
動物や植物も、生活の場を失っていつのまにかいなくなります。
五穀豊穣(作物が豊かに実ること)を祝うお祭りや、ご神木であ
る木にまつわるお祭りをとおして、長く里山をみまもってきた
鎮守の森の神様もきっとさみしくおもわれていることでしょう。

さて、里山と里地は死んでしまったのでしょうか。一度失われ
た里山と里地は復活することはかなわないのでしょうか。
いえ、希望はあります。

少しずつ暮らしを変えていけば
きっと里山と里地、そして美しい森と清らかな水の流れはよみ
がえることでしょう。
そこでは昔話で登場してきたたくさんのいろいろな種類の動物
や植物もたちも、里人といっしょにきっと笑顔で生きていける
はずです。

 

なかなかのアート作品だなと思ったら。。​
明るいグリーンの下地のうえに、生成の木綿糸で刺繍して造形して
いったアート作品。

  
 
  

だとおもったんです。 最初に、この作品を目にしたときは。

そして。 この図形の文様は、たとえば

     

このレッチリTシャツの女性が施しているようなこんなタトゥー

 膝部分のアップ→ 

の ようにも見えたんですね[ドゥエイン・ジョンソンやお父さん
のピーターメイビアさんのポリネシア系タトゥーも連想しちゃっ
たりして]。
はたまた南米の、たとえばインカなどの糸の造形なのかなともお
もわされちゃったり。

でも、ちがいました。
じつは このグリーンに白糸で刺繍したようにも見えるこの作品
を造った作者なのですが、この作者の正体は虫。そう、この造形
は葉にもぐって組織を食しているハモグリバエの幼虫。この幼虫
が祀ってある神榊の葉を食べたあとにのこる食痕だったのです。

こんなかんじに食べてますよ。

  

そんな葉っぱはこんなかんじで、神さまにお祀りしてあります。

           

きっと神さまも 毎日変化していく文様をたのしんでいらっしゃる。

と、いうことで今回は 葉っぱに文様を残していくハモグリバエの
幼虫の手/くちによる作品のご紹介でした[勝手にDJハモグリと命名
中~/笑]。


​​晴れ 同じくアート作品にみえるクレマチスのはなしは
  ​こちら​。オウムガイを鉄で模したアート作品」の
  ようなウロコフネタマガイのはなしは ​こちら。
  世の中、不思議で満ち溢れてますよね~。

  51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 


​​​​

熱中症対策は万全に。
気をつけておかねばならないのは熱中症。用心するに越したことは
ありません[とくに田んぼのアゼ切りやハウス作の後片付け作業や
次回作の準備作業
にかかっている場合は要注意。]。
また曇天や降雨時ではあっても湿気の多い日はかえってあぶない。
加えて時節がらマスクしていたら 危険度は倍増しますし。。
ということで熱中症対策の回を再掲載してみました。よろしかったら。

 ↓

農作業、熱中症対策は万全に!

日本救急学界の資料において、『他の産業よりも重症の熱中症になる危
険性が高い』とされているのが、じつは農業なんです。ご存知でしたか。

その原因として、働く場所と働く時間が挙げられます。

なんといっても農業では

  日中に、野外やハウス内で働く機会が多い
  午後の14時から17時にかけて働くことが多い

のですから、農業の作業中に熱中症事故がおおいというのも、よくわか
ります。したがって農業では、事故を予防するための熱中症対策が非常
に重要になるというわけですね。

そこで本題の、体験からお薦めする熱中症発生の防止効果がある保冷グ
ッズですが・・・

(1) 首の後部に、遮光や遮熱効果のあるカバーがついた帽子
(2) 背中や胸元に保冷剤の入るポケットのついたベスト
(3) 保冷剤をいれられるポケットがついて首筋を冷やせるマフラー

などが、わりあいに効果的でお勧めですよ。

付け加えまして、それらのグッズに加えて、とくにこの時期のハウスま
わり時に 重宝しているのが

(4) カボスヘベズなどの柑橘果汁を加えたスポーツドリンク
(5) 軟らかい、大粒の ウメボシ〔個人的にはカツオ風味♪〕

などなどです。ちなみに利用する柑橘は、ジャパニーズ柑橘のほうがお
薦めです。

普段は、“なんといっても体が資本だから、充分な対策をとりましょう
なんて、とくに新規就農者の皆さまにご紹介している熱中症対策につい
のおはなしでした。よろしかったらお試しください。そして体験ですが
・・・作業中に気分が悪くなったとき、上記の氷のう等を脇の下や股の
関節部分に当てるのは非常に効果
があるものですね。

ひきつづき やはり以前に掲載の別編 ↓ です。

とくに雇用するばあい熱中症対策は万全に

全国各地で気温35度を超える猛暑日が続き、農作業中に熱中症で命を
落とす農家が相次いでいます。この事態を受けて農水省は、各都道府県
に対して熱中症を防ぐ対策の徹底を呼び掛ける通知を出しました。

通知では

(1)日中の作業を避け、小まめに休憩や水分摂取をする
(2)帽子をかぶり、汗を発散しやすい服装にする
(3)遮光・断熱材を設置したり、風通しを良くし室内の換気をはかる

などの対策を呼び掛けています。

特筆すべきなのは、この農水省のだした熱中症を防ぐ対策の徹底を呼び
掛ける通知です。じつはだされるのは、初めてのことなんですよ。これ
は、今年の雨明け以降の全国的な急な気温上昇が異常だという理由のほ
かに、近年問題となりつつあるもうひとつの農業界の事情に配慮したも
のだといえそうです。

その農業界の事情とは、そう、農家の高齢化です。そして 1人で農作業
する高齢者が多くなっていること
も心配されています。

汗腺の働きが弱くなる高齢者は熱中症を発症しやすいため、予防の指導
措置を、〔高齢者の割合の多くなっている農業界では〕より強化する必
要があったというわけですね。ちなみにさらに気をつける予防策として

(1)ハウスや農地に温度計をおいて気温を確認する
(2)濡れタオルを首にかけるなどして体温の上昇を防ぐ
(3)水分と塩分を補給する
(4)無理な作業はしない
(5)携帯電話などの連絡体制を強化しておく

といった注意点を、農水省の通知に加えて挙げている自治体も多いよう
ですよ。

気温30度付近から増えはじめ、35度以上で急増するという熱中症
・・・体が暑さに馴れるためのここ1週間ほどの対策がとても大事にな
りそうですね。

みなさま、健康あっての農業生産活動です。余裕をもった作業を心がけ
てまいりましょう。


晴れ とくに法人などの経営陣のみなさま。ベテランではあるが高齢な方や
  作業に慣れていない新規就農者さんを雇用している場合には、とくに
  熱中症対策を徹底させましょう。
  なんといっても仮に事故がおこった場合には、雇用する側には労働基
  準法に基づいた義務が生じることになるのですから。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」​


 

SDGsの6。水を汚すものの種類について考える。
SDGs/Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の
六番目、「安全な水とトイレを世界中に」の目標関連として、これま
で当ブログでご紹介してきたいわゆる現場目線での水につい
てのあれこれをひとくくりのカテゴリーにしてご紹介していくシ
リーズの5回目、今回は農業による汚濁の回です。よろしかったら。

 ↓

2014年/水を汚すものの種類について考える。』

水の汚れには、無機汚濁(化学物質による汚濁)と有機汚濁(家庭や
工場、農地などからの排水に含まれる有機物による汚濁)があります。
このうち有機物汚濁の原因となるものを具体的に説明しますと、食物
の残飯や排泄物などを含んだ生活排水や 動植物由来のものなどがこ
れにあたります。

生活排水はまだしも動植物の汚染源などがそんなにあるものなのだろ
うか・・・と思われる方もおおいとおもわれますのでたとえば農業生
産の分野を例にとって説明しますと、まずは ナタネ粕や綿実粕、米
ヌカなどが植物質の肥料[遺骸ともいえます]が これにあたります。
そして動物質では 骨粉や皮革粉、血粉や鳥の羽、魚粕などの肥料が
動物質の遺骸などがこれにあたります。そしてもうひとつ、家畜由来
のふん尿やこのふん尿から作られたきゅう肥・たい肥 などがあります。

これらの有機物汚濁は、適切な処理をおこなったあとで適量を施すの
なら問題にはなりません。

問題となりやすいのは、 生や生に近い状態で使用する 場合です。
問題となりやすいのは、 量を考えずに大量に施用する 場合です。

多量に施された生の有機物が水域に流入した場合に、水環境へ多大
な影響をもたらすことが問題となるのです。

そのような有機物の水環境への悪影響については

 ● 腐敗することで悪臭を放つ
 ● ヘドロとして蓄積される
 ● 微生物に分解される時に水中の酸素がなくなっしまう
 ● 結果として魚類などの水中で暮す生き物が棲めなくなる

ことなどが挙げられます。ちなみに水の汚れの指標に「BOD」とい
うものがあって、このBODの値が大きいと汚れた川といううことに
なるのですが、きれいな川にすむイワナやヤマメといった魚はBOD
が2mg/L以下、アユやサケは3mg/L以下、汚れに強いと言われてい
るコイやフナでも5mg/L以上は適さない とされています。
水環境への悪影響が続いていけば、生育環境は悪化し最終的にその
水域に住む生物の住環境は破壊されていくというわけですね。

というわけで今回は 水の汚濁を農業の面から、そしてとくに有機
汚濁の面からみてみたのですが・・・
「無機汚濁にとらわれすぎるあまり、まちがった有機の使用や施肥
を推し進めていくものだとすれば、それは確実に生物の多様性を危
うくしてしまいますよ、というおはなしでした。

なんといっても、水の汚染はいずれはわれわれヒトにも影響してき
ます。みじかなところで たとえば現代の井戸水など問題ありあり、
あすは我が身的な、そんなはなしにもつながってまいりますから。


 生物を利用した水環境の判断方法について
 「水生生物調査」「植物観察」「野鳥観察」など生き物を利用
 した調査がありますが、たとえば「水生生物調査」では水環境
 の悪化とともに「まずは生物相が単純化し、そのつぎに水質に
 合った特殊な生物の個体数だけが増加していく」こと
が知られ
 ています。ちなみに環境省の資料による底生動物の指標生物を
 取り上げると次のような生物の変化がおこっていきますよ。
 カワゲラ→ウルマシマトビゲラ→エルモンヒラタカゲロウ→
 コガタシマトビケラ→力ワニナ→スジエビ→ヒメタニシ→シマ​​
 イシビル→ミズムシ→モノアラガイ→オオユスリカイトミミ
 ズ
サカマキガイチョウバエ と、こんな具合。→ ​こちら​。
 もちろんカワゲラが多いほど有機汚濁が少なく、チョウバエや
 ユスリカにイトミミズが多いほど有機汚濁が多い
ものと判断し
 ます。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 

 

 

 

植物がなくても大発生する毛虫には要注意!

梅雨どきの蒸し暑さを防ぐために使用しているのが、 よしず。
葦を組み合わせた構造を持つよしずは、 日差しを遮るけれども
風通しの邪魔はしないというすぐれものですよね↓[ちなみに
よしずの足元には 涼風を呼ぶアップルミント を植えてます]。

  

そんなよしずを、夜露に当たらないように毎朝事務所の東側 に
立てかけて、夕方には収納するという作業[というほどではないけ
れど/笑]を、雨が降らないかぎりは やっているのですが、この
業時に欠かせない必需品
・・・それが こちら。

 

表面つるつるとしたウインドブレーカーです。

この蒸し暑い時期にこんな風通しの悪いものを着込まずに、でき
れば腕の出ているTシャツですませたいところなのですが、そう
も言えない事情があるのです。その事情とは、やつの存在。そう
よしず置き場は やつらがいるのです。

      

ということで今回は、こんなコンクリート張りの植物のない場所
に存在し、頭上やよしず、プラスチック製品などにもとりついて
おりあらばその毒針で刺してくる「植物がなくても大発生する毛
虫」についてのおはなしです。・・・あれ?野山にいってないの
になんか刺されちゃってるよ なんて体験を持たれている方、よ
ろしかったらご参考に。

 ↓

『植物がなくても大発生する毛虫には要注意!』

植物がまったくない、コンクリートが主体の建物において、彼らは
こんなかたちで存在します。


 なんかいる.jpg


接近。


 接近.jpg


さらに接近。


 さらに接近.jpg


棲んでいるのはコンクリートの上だけではありません。ときには金属
プラスティック、そしてポリタンクの上でも生活するのです。





 こんなところに 2.jpg ← ポリタンクの壁面でも こんなふうに。


彼らの名前は、 ヤネホソバ 。

 ヨツボシホソバ.jpg


コケを食べる蛾の仲間で、この3センチ前後の毛虫は、この蛾の幼虫となります。

問題は、そう、この 幼虫が毒針毛 を持つこと。

  ポリバケツの取っ手にいる
  洗車用のブラシの持ち手にいる
  金属製のチリトリの取ってにいる

というぐあいに、彼らが道具類にじっとしている〔基本的に動かない
場合がほとんどです
〕ことに気づかずに、うっかり道具を持ってしまう
と、おもいっきり刺されてしまいます。

そして道具類ならまだいい。ときには

  上から落ちてくる
  天井から、糸をだして静かに降りてくる
 の
といった具合に、天井付近にいった彼らが、落ちたり、降りてきたりした
ときが問題です。

頭や肩になにかついたのかなと思って何気なく触ったら、触った手が被害
に遭いますし、きずかずに〔小さく軽い毛虫なので〕たとえば首筋に落ち
てきたとしたら、ときには着衣のなかに侵入されて、いたるところを刺さ
れることにもつながります。

ほとほと へこんでしまう ケースでは、

  洗濯して干している洗濯物の内側に潜む
 

という場合すらあります〔収納して衣類をたたむとき、あるいは洗濯した
ての洗濯物を着ようとしたときに被害に
〕。

以前お伝えしたチャドクガによる健康被害などでは、その被害はあくまで
自然環境のなかで樹木に接触あるいは接近したときにかぎって起こるもの
でした。しかし、この ヤネホソバの場合には、そういったこれまでの
常識が通用しない点に、その特異性があります。

「樹木に触れた覚えはないのに、最近虫刺されの症状をおこしちゃって」
などという思いをお持ちのあなた。とくに雨の多い年には、コンクリート
の上や、スレートの壁面を確認
されることがよいかと思います。

コンクリートジャングルという、新しい生息の場を見つけた彼ら。

いく手には、都市化されてきた日本という無限の生息場所が広がっている
のですから。。


晴れ  先日も発生した場所をみましたよ。学校の体育館の外付け
  の階段付近。そして農業改良普及所の建物で。どちらも植
  物とは無縁な環境な場所でした。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染

 

早期水稲は 中干しも 終盤に。
3月半ばから4月初めに田植えされた南九州海岸部の早期水稲。

4月から5月いっぱいにかけての栄養成長期において、日射量が
少なく・気温も低温気味に推移した気候下で生育していただけに、
例年よりもイネの生育が遅れるのではないかと心配もされていた
のですが・・・ 梅雨入り後になってからの晴天が続いたことが
功を奏して、6月になったいま ほぼ平年なみの生育をしている
ようです。

そんな早期栽培コシヒカリの中鶴地区から蚊口、持田そして家床
地区の、6月02日現在のイネの様子がこちら。


   

 

 

 

とこんな具合に わりあいに丈が低く、葉立ちも良い状態 で
生育が揃っているように見受けられます。


ひと株づつみても・・

株も しっかりと開張してよいかんじです。これならイナ株の下
のほうまで、陽もよくあたりますよ♪そしてこれからの生育管理
ですが、そろそろ 中干し期も終了、地力のない田んぼや葉の色
が抜けてくる兆候のでたイネでは、平年なみの6月5日前後から
天候の様子をみながらの穂肥を施肥する時期となってまいります
[現在のところ幼穂の長さは2ミリ前後]。

ということで今回は宮崎県中央部の海岸部の早期コシヒカリ栽培
の生育状況のお知らせでした。

おっと、付け加えまして6月01日の時点で、幼穂が4センチ以
上にもなっているイネが持ち込まれ、早期栽培のイネの生育が全
体的にすすんでいるのではないかと持ち込まれた方からの質問を
うけ、現場の水田にも出向いてみたのですが・・・


 

この写真の幼穂を採取した場所が水の温まりやすい水尻部分であ
ったこと、また水田自体の立地が3面を建物に囲まれている場所
であったことなどから、とくに水尻部分だけが生育が進んだもの
ではないかと考えております[ちなみにこの3月半ばに田植えされ
た水田の中央部で採取した穂の幼穂は1センチほどでした]。


晴れ 穂肥をやったことがない・・  
  という方は小さい面積でもいいし、田のいち部分でもよい
  ですから、とりあえずやってみられたらいかがでしょう。
  来年さ来年の増収につながる経験になります。イネの葉色
  が黄色くなり、分けつが少なく、イネの株間がむこうまで
  すっと見渡せるという場合には、ぜひに。 → もっとく
  わしい穂肥の回は ​こちら​。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染