初心者が『手』って聞くと、自分の腕(農作業する人の手)を想像するか、緑の手(植物栽培の加護能力者?)のどちらかを思い浮かべると思いますが・・・『手(て)』とは『支柱』の事を指します。他の県では聞いた事が無いから、S県の農家の間で普通に使われている方言だと思いますが、どうなんだろう?
この5月下旬から6月上旬になると、この”手”という言葉が頻繁に使われます。五月の連休に露地に植え付けた(隣の県のH県でもこの連休に入ってから米作りや夏野菜栽培が開始されます)胡瓜やトマト、茄子、唐辛子等を農業用の緑色の支柱(長さや太さ、滑り止めの有無によって値段が変わります)や竹等に括りつける作業を行います。風や実重で茎が折れない様にする為に行います。苗を植え付けた時点で支柱を立てる所もありますが、ウチん所は大体五月中旬を過ぎ、株の大きさが地表から30cm以上になってから、支柱立てをします。五月中旬までは夜間どころか日中の気温が未だ低い場合が多く、毎年、20日を過ぎた辺りから日中の気温が上がり始める為、それまではスイカだけでなく、胡瓜やトマト類、唐辛子、ピーマン系もトンネルで寒さから株を守ります。
ただ支柱を立てれば良い分けではなく、台風の暴風やカラスなどの被害の予防対策も同時に行いながら、支柱を立てて(=手をやる)いきます。支柱の仕立て方も色々あるんですが、ウチの場合は基本、合掌仕立ての派生、変形仕立てで行っています。
畑の畝の端と真ん中は合掌で途中を横棒で支えつつ、何ケ所かに斜め支柱を括りつけるというかなり面倒な仕立て方をしています。何故こんな面倒な仕立てをしているのかというと、この仕立てだと去年の大型台風時でさえも、野菜の茎も支柱も倒れずに耐える事が出来た為です。ただ、最大の問題は支柱に必要な本数が多い為、そこに係る経費(コスト)がキツイ事ですが、一度購入したら3年は最低でも再購入しなくてもいい事がせめてもの救い?なのかなぁ~。
まあ、通常、支柱をやるなら四角挿し(仕立て名忘れたw)か合掌で十分ですが・・・。
ついでなので。1文字単語で『み』と呼ばれるモノもあります。こちらは言い回しではなく、土や草、果実等を運搬する為に使う農具の事です。最近では農具としてだけでなく、工事現場でもよく見かける様になりました。材質は殆どがプラスチック製で、偶に旧農具の竹細工の”み”を扱われている店もあります。