昨夜、物置の中を探したのだが道糸0.8号の仕掛け巻きが見つからず、朝いちばんで探したのだがやはり見つからない。引っ越しの荷物に紛れてしまったのだろうか。腰を落ち着けて探さないといつになっても釣りには行けない、と諦めて家を出る。所沢ICで多くのテールランプが点灯しているのを見て、慌てて出口へと進路を変えて下道をノロノロと進む。会社に寄って用事を済ませてから毛呂山へと進む (ちなみに「ケロヤマ」と入力しても「毛呂山」と変換する。IMEを鍛えたなぁ)。9時過ぎに現着し、事務所で支払いを済ませる。管理人さんは耳が遠いようなので、少し大きな声で返答したら引かれてしまった。ゴメンナサイと思いつつ車に戻り、何気なく桟橋を見ると見覚えのあるインストラクターが右端におられた。

 

 

左隣りの人はカメラを脇にセットしたまま椅子に座っているので取材なのだろう。どんな感じだろうと上から見てるとツッと1節強はいって竿を絞る。これなら取材成立だなと、車から荷物を下ろしていると甲高い音がする。また、絞っている。段底で釣っていることを確認し、荷物を持ってすりばち桟橋に向かう。

 

コナラを背に釣り座を構える。

 

 

 

 

左の二人組に声を掛けて話をすると、自分の釣り座ならば掛かりはあるかもしれないが14尺で丁度良いということだ。そこで、竿は14尺を選ぶ。しかし、彼らから岬に近いせいだろう、穂先からウキゴムまで2尺弱程度と今日も余り気味。まぁ、文句があるならば早く来れば良いだけのことだから文句はない。

 

 

道糸は東レ将燐へらフロロの1.0号、ハリスは将燐へらフロロで0.5号で長さは上が12cm、下が50cm。鈎は上が角マルチ6号、下がクワセマスタ―4号。ウキは忠相のek Max BTM 14番。

バラケは粒戦40cc、とろスイミー20cc、水100cc、段底120cc、ヤグラ120cc、セットアップ60cc。クワセは力玉ハードII。

 

第一投目は10時20分。風は弱いが、左から右にドンドンと流れていく。3投目ほどでサワリが出たが、ここから強いアタリが出ない。竿先でウキを止めようとしても2尺も右になるし、右に向かうにつれて急激に深くなっていくためにエサが底を切ってしまう。ちなみに、この場所の底は悪くて前後の傾斜もキツイ。正面より左だけ少し平らなところがあるのだが、そこに落ち着かない。上手くクワセを導けないとイライラしているとサワリが消えてしまった。朝、左隣りの人がボウズになるかと思いましたよ、といっていたのが良く理解できる。もう、段底を見切ってバランスの底釣りに変えようかと思っていた12時前、右に20cmくらい流れたウキがツッと1節入って片目が開く。

 

 

 

小料理屋のお品書きのように

「みのわだ湖の地ベラ。枯葉を添えて」

なんて思いながら写真を撮る。

 

釣りたい一心でバラケが大きくなっていると判断して、小エサで我慢して打っていたのが効いたのだろう。さぁ、仕切り直しだ、とエサを打つが数投後に底バレしてヘラが居なくなってしまった。

 

13時前、あまりにアタリがないのでダメ元で竿を替えることにした。10尺を出して底を測ってみると竿ギリギリでウキのトップが出るくらい。それならば、と12尺を出すと自分としては穂先からウキまでの距離が短めだが、ハリスは50cmのままで大丈夫と判断した。タックルはウキを13番に、鈎をだんごマスターの6号以外は先ほどと同じ。

 

これでダメならばと悲痛な思いでエサを打って行くと、知らないうちに大き目のエサを甘く付けている。これはダメでしょ、と小さ目のエサを入れるものサワリだけで終わるので、細粒をパラっと入れる。この数投後に1枚目と同じようなアタリで両目が開く。15時までに3枚追加したが、風が止んだせいだろう、今度は右から左に表層流れが出始め、それと共に奥に押しやられた枯葉が大群となって流れてきた。せっかく、良くなってきたのにと思いながらウキが枯葉の間を縫うようにロッドをコントロールしながら釣ると1枚追加できた。それから2投打って空ぶったところで諦めて納竿とした。

 

悪いクセだが、釣れないときに釣れる釣り方を見つけたくなる。致命的に底が凸凹で、悪い方へとウキが流れているのに、ナンクルナイサァ、と自分自身を言い聞かせてしまう。「先週は先週、今日は今日。釣り人には未来形と過去形しか存在しないねぇ」と人に言うのだが、ついつい楽な方に流されてしまう。たかが釣りだが、得るものはあるんだなぁ。

 

最後に、彼らの名は何だろう。バリケン?

 

それでは、また。