
稲をバックに 案山子がよく似合います。
悪がきのころ 脱穀の終わった田んぼは あちらこちらに山積みの稲藁だらけでした。
あたりに人の気配がしないのを見計らって悪がきの大将がこれに火を点けて走りさります。しばらくして集まった
キッズ軍団の手には大きなさつまいも・・・これを一斉に焼け跡の黒い焼け藁の塊へ投げ入れて、また一目散に走り去ります。辺りが薄暗くなりかけた頃またもやゾロゾロと集まってくるのです。
竹の先で突き出して転がりでた焼き芋・・・最高の味でした。みんな時間を忘れて夢中で食べ続けたものです。
我先にと掴み取った時の火傷をしそうなあの熱さ、、口に入れたあの熱さ・・・美味しいのは勿論ですが猫舌の私には妙に熱さだけが思い出されてきます。
こんな事を繰り返してもどこからも苦情がこなかったのは不思議と言えば不思議なんですが・・・
多分あの頃の藁はほとんどがその場で焼かれていたからだと思います。
秋がくると このことを懐かしく思い出します。