
これは 石竹の花です。この花 初夏の我が家の花畑一面を覆いつくすように咲いていました。
おばあさんの名前は リウさんと言います。ちょっと太っちょですが声の大きい元気なおばあさんでした。
花の茎に節があるので 石竹の呼び名があるこの花はおばあさんの大好きな花でした。この時季仏前は何時も
この花を供えていた覚えがあります。圧巻はこの種の取り入れでした。黒い胡麻粒のようなこの種が竹ザルに何倍もあつたのにはびっくりでした。
この間のクラス会で当時のマドンナだった孝チャンから小さい頃このばあさんに手相を見てもらって両の手が百握りだって誉めてもらったことが嬉しくていまでもはっきりと記憶に残っている・・・そう言えば私も良く見てもらいましたが・・・庄さんのはここがもう少し真っ直ぐだとええんじゃけどなぁ・・・もうちょっとなぁー ばかりでした~
でも悪いと言う事は一切聞いたことがなかった心優しいばあさんでした。捨て猫や捨て犬を拾ってきて大事にしていたためいつもおばあさんの周りは犬と猫だらけ・・・一番滑稽だったのは従兄の登兄ちゃんが山から獲ってきたカラスの子が何故かおばあさんだけに懐いて野良仕事に出かけるとばあさんの肩にチョンと止まり帰って来た時もチャッカリ肩の上でした。朝星、夜星で野良仕事ばかりのおばあさん あの豪快な笑いは最高でした。
私はかなりの年までおじいさんとおばあさんの間で川の字で寝ていました。夏の蚊帳の中 私が寝付くまで二人が団扇で交互に煽いでくれたあの心地良い風は扇風機の比ではありませんでした。この時季になると 石竹の花と団扇の心地良い風を思い出します。先日の孝チャンの書中見舞いにまた百握りの事が書かれていました。
おばあさんも登兄ちじゃんも亡くなってもう随分になりますが・・・私には良い思いでばかりの二人です。