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 散歩の途中蝉の抜け殻を見つけました。虫かごの中へもうこれ以上は入らない・・・クマゼミを
いっぱい捕ったもんです。いっぱい捕ったものでは秋口鳴き始めるくつわ虫・・・
薄緑の羽を擦り合わせてガチャガチャ鳴いている所へそーっと足を忍ばせて真近でライトを照らして
捕っていきます。・・・・・・
    そんなある秋の夜の事・・・
 場所は我が家の裏の堰堤下の竹薮の中、どうしても沢山捕りたいと言う同級生MとAの希望で嫌々
お供することに・・・いるわ いるわくつわ虫だらけライトを点けたり消したりしながら薄緑を捕り
茶色を捕り・・・もう虫捕りに夢中・・・  ここまでは良かったんですが・・・
 なんと気がつけば二人の友は見当たらず・・・私だけが竹薮の相当奥深くまで入ってきていたのです。
暗闇の中 ライトを照らす方向へオーイ オーイの呼びかけに答えは無し 不気味な笹の音のみ・・・
そして握りしめていた懐中電灯の光が黄色っぽくなってしまい 最後は真っ暗闇・・・
 この時、如何に状況の変化で己が変わるかを・・・体感した一夜でした。
ライトが消えるまでは友に対しての恨み辛みそして怒りが湧き出ていたものが・・・真っ暗闇の彷徨が
始まったのを境にして自分の気持ちの中に諦めと、なるようにしかならないという気になった時の不思議なくらいの気持ちの落ち着き・・冷静さが生まれてくるこの己が変化(自分にビックリ)・・・
 彷徨しながら明かりの消えた闇をよく見れば思ったほど暗くないんです、うっすら月の明かりが射して竹の一本一本まで見えるのです。・・・これで暗闇の恐怖も消え失せていました。
 面白いもので落ち着いてくると思考力が増すのか、川の音がする反対方向を薮の塀に沿って歩けばその
内に外へ出られる・・・こんな事まで解ったこの時の嬉しさ
       やっと薮の外・・・ 月明かりの堰堤上に立った喜び(内緒の・・・)


                 人に頼り過ぎることのないよう少し解りかけた頃の体験でした。