奈良国立博物館で絶賛開催中の「超国宝展」。
後期展示も見に行きましたので、いつものようにグッと来たのを挙げていきます!
まずは観音菩薩立像(百済観音)(奈良・法隆寺)。とにかく縦に長~~い感じが面白い!
じつは観音さんって高身長で、なんと八十万億那由他由旬もあるんです。
華厳五十五所絵巻(奈良・東大寺)も良かったわ~。たぶん現存する37場面全部を見せてくれたんじゃないかなぁ。
善哉童子がいろんな物知りさんを訪ね、毎回感心している様子がすこぶる可愛いのです。
下の写真は出発前の様子。文殊菩薩さんに会い、さっそく「なんで? なんで?」って尋ねている場面。
周囲の人が固唾を飲んで見守っている感じがとっても面白い。
知恵をつかさどる文殊さんでさえ善哉くんのしつこさにはきっと苦戦するって、そうみんな予想してたんやわ(笑)
虚空蔵菩薩像(東京国立博物館)は、細部がとにかく美しかったです!
余計なおせっかいかもしれませんが、僕ら現代人は人物画を見るとつい顔を中心に見ちゃいます。
でも仏画では顔はできるだけニュートラルに描き、それ以外の部分に全力を注ぎます(たぶん)から、顔はむしろスルーして鑑賞したほうがいいように思います。
山越阿弥陀図(京都国立博物館)は、昨年京博で開催された「法然と極楽浄土」展でも展示されていました。
こちらはまだギリギリ「やまごし」阿弥陀ですね。「やまごえ」阿弥陀ではなく。
雲がちょろっとこっち側に漏れちゃってるけど(笑)
牛皮華鬘(ごひけまん)(奈良国立博物館)。
牛の皮に書かれた迦陵頻伽(天界に住む人面の鳥)の絵。平安後期のものですが今も色鮮やかです。
釈迦金棺出現図(京都国立博物館)。お釈迦さまの臨終に立ちあおうとお母さん(摩耶夫人)が天界から駆けつけますが、間に合いませんでした。お母さんが悲嘆にくれていると、お釈迦さまが棺から半身を起こし、世の無常を説きます。
お母さんが落ち着きを取り戻したのを見届けた後、お釈迦さまはふたたび棺に横たわるのですが、この絵はその説法の場面を描いています。摩耶夫人が、思ってたのとちょっと違ってた(笑) え、想像通り?
阿弥陀三尊および童子像(奈良・法華寺)。3幅セットの掛け軸ですが、僕が気に入ったのは左側の観音&勢至の絵。
仏さまがこの世に出現するときに空から降ってくる華が、まるで吹雪のようにたくさん描かれていて、観音さまが蓮台を持つ手つきがとても繊細で、ああ、こんなふうにお迎えが来てくれたらいいよなぁって思えました。
菩薩半跏像(伝如意輪観音)(奈良・中宮寺)。
ポーズこそ太秦広隆寺や韓国にある弥勒菩薩像と似てますけど、全体の感じが柔らかく、写実的です。ほほえみは人間味がありながらも超越的。似たような像ってあるんですかね?
今回はこの像を間近に拝みたくての再訪でしたが、360度どこからでも見ることができ、大大大満足でした。
やっぱり「超国宝展」はいいですね!
後々まで語り継がれる、(大げさかもしれませんが)伝説的な展示だったんじゃないかなぁ。
行って良かったです!






