2024年7月、「奈良大和路のみほとけ」展に行ってきました。
場所はMIHO MUSEUM 。滋賀県甲賀市の山奥にあります。
僕らはJR石山駅からバスで行きました。くねくねした細い道を通りますので、久しぶりに車酔いをしてしまいました(笑)
バスを降りるとすぐにレセプション棟。ここでチケットを買い求め、美術館棟に向かいます。徒歩10分ほど。定期的に電動カートが動いていますのでそれに乗ってもいいですけど、歩いても気持ちのいい道です。長いトンネルがあり、抜けたところには吊り橋のワイヤーが伸びています。このトンネルや吊り橋も、この美術館の見どころの一つです。
美術館棟はI・M・ペイ設計。入ってすぐのエントランスホールは天井が高く、抜け感があります。左右に長く廊下が伸びていて、どちらにも展示室があります。
右側廊下の突き当りの2階に、今回の作品が展示されています。下の写真は展示室からエントランスホールに帰るところ。右手の大きな窓の向こうには谷があり、谷向かいの尾根には大きな宗教施設らしきものが見えます。
さていよいよ展示の紹介。
常設展もなかなか良かったですが、今回は特別展「奈良大和路のみほとけ」について、とりわけ良かったものだけ挙げてみたいと思います。
まずは法隆寺六菩薩像のうちの文殊菩薩像。赤塚不二夫のキャラっぽいお顔が、もう大好きです。うしろからみると、尋常じゃないくらい胸を張っているのが分かります。なんだか身体を大きく見せようとしている感じがして(笑)、そういうところも少年らしい愛らしさがあります。
続いて、薬師寺東院の聖観音菩薩像。横から見たら、意外なほどのがっしりした腰回りです。髻(もとどり)の周りには唐草模様透かし彫りのティアラ。お洒落番長です。
法徳寺の文殊さんも良かった。写真では険しい表情と思われるかもしれませんが、近くで見ると、なにやら難しいことを考えている子どものような愛らしさがあります。
新薬師寺伝来(MIHO MUSEUM所蔵)のこの地蔵菩薩立像も截金細工が美しくかったです。
あまり大きな声では言えませんが、今回は良い仏像ほど見やすい場所に展示されていました。企画主担当さん、グッジョブ!
なお、レストランは併設されていますが割とお高めです。個人的には食べ物を持ち込んで、エントランス棟のなかか外のテーブル席で食べるのがオススメです。
木陰にテーブルや椅子がいくつかあります。ものすごく暑い日に訪ねましたが、ここは涼しかったです。
またMIHO MUSEUM発の終バスは17:14ですが、お客さんが多いと増便されるようです。その場合、先頭車は少し早めに発車することもあるようですので、混んでいる日には17時くらいにバス停で待っていたほうが良いかもしれません。