2024年6月、亀岡市のお寺を2つ巡ってきました。

 

最初に訪ねたのは金剛寺。円山応挙が幼年期に過ごした小さなお寺です。見学は要事前連絡。

 

応挙は晩年、ここに絵を寄進しています。襖絵は現在、東京国立博物館に収められていますが、一部は複製され、常時見ることができます。波と鶴ですが、とにかくすごい迫力! 

 

波しぶきが顔に掛かり、波濤の音が響いて来るような感じがします。

 

仙人たちの絵もあり(応挙『群仙図』複製画)、毎年11月3日には群仙図全幅が展示されます。

左の仙人は口からぴゅーッと分身か何かを仙術で飛ばしています。

右の絵は3人の仙人がニコニコしています。威厳と童心を共に備えているのが分かります。

 

お次は金剛寺から徒歩10分足らずの場所にある穴太寺(あなおじ)。

 

江戸期に作られたっぽい感じの本坊南庭が良く知られています。書院からの眺めがすでにいいですけど、

 

緋毛氈の敷かれた縁側に座って眺めるのもいいです。

額縁のような生け垣の内側にはサツキの丸い刈込と石組みが点在していました。

訪問時(6月)にはサツキが残っていて、カキツバタも咲いていました。

 

お庭を堪能させてもらったら穴太寺を出て、最後の目的地、楽々荘に向かいました。

明治期に建てられたお屋敷で、現在はがんこ寿司の一店舗となっています。

 

洋館を眺めながらカフェ利用(マンゴータルトとコーヒー)して、

 

それから館内外を見学させてもらいました。庭は芝生のすり鉢の底に大きな池があります。すり鉢の底からお屋敷を見ると、右手に和館、中央に洋館が見えます。

 

七代目小川治兵衛(植治)の作庭。

 

洋館2階。

 

洋館2階バルコニーからは牛松山が眺められます。いちばん眺めが良いところは窓の格子の数が間引かれています。

 

装飾は全体的に重厚ではなく、そこが現代人の目からはむしろ好ましいです。

 

洋館1階外バルコニー。

 

和館。多くの部屋が見学できましたが、紹介するのは大広間だけ。現役の宴会場です。

スタッフさんがみんな爽やかな笑顔で、気持ちよく見学させてもらえました。

 

亀岡の文化的厚みが感じられる、楽しい一日でした。