ゴールデンウィーク、久しぶりに滝坂の道を歩いてきました。20年ぶり、くらいかなぁ。奈良市街地から柳生まで続く古い街道の前半部分で、いまも昔日の石畳が残っています。

 

近鉄奈良駅を出発し、観光客で賑わうなかを通り抜けて春日大社に向かいます。有名な藤はもう盛りを過ぎていました。

 

春日大社から少し南下し、志賀直哉旧宅のある高畑からは東に進路を変えます。山に向かって進む舗装道路を歩いていくと、急に山道になります。そこからが滝坂の道です。

 

石畳の横を小川が流れています。

 

歩きにくい石畳です(笑) でも風情はあります。

 

滝坂の道は途中に石仏がいくつかあるので知られています。道沿いにあるのでいちばん有名なのはこの朝日観音かなぁ。

 

アップ。鎌倉中期の石仏です。中央は如来姿の弥勒さま(像高2mちょい)。左右に従っているのは地蔵菩薩。

 

なんとなく陰気なルートですから陽の季節が個人的にはおすすめです。

 

道からけっこう(片道20分以上)離れたところに地獄谷石窟仏があります。これが素晴らしいんです!

 

アップ。線刻で彩色が今も残っています。平安時代後期のものだと言われているようです。

今回初めて訪ねたのですが、これは一見の価値ありだと思います。

 

さて地獄谷からもとの道に戻り、少し歩くと舗装道路に飛び出します。そこからほどなく峠茶屋に到着します。20年以上ぶり! おじいさんがひとりで元気に営業してらっしゃいました。

 

わらび餅(1人前500円)をいただきながらおじいさんとおしゃべり。いまは春や秋の土日のみの営業だそうです。

この茶屋の格好良さや有難さを堪能するには絶対に市街地から柳生方面に向かう方がいいです。なぜか近鉄のてくてくマップは逆ルートを推奨していますけど。

 

峠茶屋のすぐ向こうにある集落の公民館?には、いまもこんな新聞受けがありました。各戸に配布されるのではなく、ここに取りに来てもらうというスタイル。こんなの見たことある? うちの嫁さんの田舎は、40年前はこんな感じだったそうです。

 

この後、田舎道をのんびり歩いていたらいつのまにやら円成寺です。運慶のデビュー作などがある、たいへん素敵なお寺です。じっくり堪能してからバスで帰りました。

この日も楽しい1日でした!