※2024年5月更新

 

2022年ゴールデンウィークに圓徳院を拝観してきました。

ここは高台寺の塔頭寺院で、高台寺のすぐお隣にあります。セットで訪ねるのがお得でオススメです。

 

拝観受付を済ませて方丈に進みます。前庭がすでに素敵、たいへんよく手入れされています。

 

方丈には南庭があり、そこでくつろいでいる人もいます。しかし圓徳院でもっとも見どころなのは、奥にある北庭です。ですのでこのへんはサラッと拝見するだけで済ませ、

 

長谷川等伯が襖に勝手に描いたという有名な絵(複製)もチラ見で済ませて、

 

可愛い宗旦キツネには少し足止めを食らいますけど、頑張って通り過ぎると、

 

秀吉の正室ねねが晩年暮らした北書院に着きます(けっこう歩きます)。

圓徳院で最も時間をかけて過ごすべき場所です。呈茶もあります。

桜と紅葉の季節にはたいへん混むようですが、それ以外ならお客さんは少ないです。ゴールデンウィークですら無人の写真が余裕で撮れちゃうくらい。

 

お庭は枯山水です。

水量豊かな滝や川をイメージしながらのんびりみます。

橋の石が、室町の銀閣寺や天龍寺では薄く華奢ですが、安土桃山からは分厚く豪快になっていきます。しかし圧迫感が生じないよう、低く据えられることが多いです。

 

写真では紹介しませんが、築山には三角石が立てられていて、幽遠な山を描いています。

また山腹にある石のうちいくつかは縦に縞模様が入っており、滝が流れているように見えます。立派な石です。秀吉の死後、権力は失ったものの変わらず多くの大名から敬愛されたねねの人柄が偲ばれますね。

 

※追記

2024年ゴールデンウィーク、「小堀遠州流による特別茶席」が開催されていたので参加しました。

 

場所は北書院に面した「小間の茶室」。名前の通り四畳の小間でした。

 

作法を知らない僕ら夫婦でも楽しく寛いでお茶を楽しめました。会記は下の通り。

 

香合は狸でした(笑) 圓徳院には宗旦キツネの香合があるので、キツネとタヌキの化かし合いをイメージされたそうです。袱紗の亀もめでたく、可愛いですね。

 

床の間はこんな感じでした。

 

なおこの日は長谷川等伯の「山水図襖」復元画32面も公開されていました。かの有名な、大徳寺ご住職の外出中に襖に勝手に描いた絵です(笑)

 

こんな感じ。普段は4枚しか見せてもらえないので、これはなかなか貴重な機会です。しかも拝観料は普段通り! 正直、すごくお得だと思いました。どうやらねね様400年遠忌での特別公開として展示されていたようです。春はたぶん5月6日で終了だと思いますので、襖にはまった形でご覧になりたいかたは秋にどうぞ!

 

 

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