「くさいッスわ~~~。」



一日中、靴を履きっぱなしの人なら分かると思う。
立ち仕事は特にそうだ。

聞くところによると
足の指と指の間のはケツの穴よりも汚い
(雑菌が繁殖している)らしい。


ボロボロになった靴の中敷を
自慢気に見せる宮●(まだ24歳)





「こんなん買ってきましたよ。」





抗菌タイプの中敷を購入し
足の裏からデオドラント!


失恋は人を変える。
宮●も今、変わろうとしている。



「マネージャー、本読みました!
やっぱり男は「狼」ですね。
「ブタ」になったらダメですよね!」


「僕の悩みなんて小さいことなんですね~~~。」


「男は仕事です!!!」


『女にモテる本』とか、『一日一杯の読むスープ』なんて
チマチマした本に救いを求めていたコイツに俺が紹介した本


『狼たちへの伝言//落合信彦著』 だ。


俺も悩み多き浪人生だった19歳くらいの時に読んで
「何つまらないコト、ウジウジ言ってるんだ!世界を見ろ!
平和ボケするんじゃねぇ!人生は戦いなんだよ!」的な文章と
著者のくぐった修羅場のスケールの大きさに感動した。


その後、落合本を貪り読んでたら
何となくその世界にも慣れていってしまい
また内容も「あれ!?この話、前の本にも書いてあったような・・・」
ということもあり、今ではすっかりご無沙汰になってしまったのだが。


それでも俺の人生観に多少の影響を与えてくれたことは
疑いようがなく、一部で「ハッタリおやじ」との評もあるが

「じゃあ、批判するテメーに
「アメリカのフットボール選手と喧嘩して勝った。とか
金髪のネーちゃんとやりまくったりした!」
って文章が堂々と書けるのかよ!」と言いたい。


疑うことを知らない若年期には
こういう漢(おとこ)系の本を読むべきだと俺は強く奨めたい。


「買ってよかったです。」

上司に対するおべっかも
多少は混ぜ込んでいるとは言え
事務所の入居してるビルの中にある本屋に
わざわざ宮●を連れて行き
購入させただけの甲斐はあったと言うもんだ。


なぜならば、この本を人に奨めたのは
「初めて」ではないからだ・・・。



自分のことしか考えられず
仕事を任せたらミスの連発。

遠距離の彼女に会うことで頭が一杯で
「どうやって休むか」が、すべてのモチベーションの源泉

失敗すれば丁寧に反省の弁を述べるが
ネズミのように同じミスを繰り返し

注意すれば逆恨みをし
言ってることとやってることが全く持って一致しない
なんて言うか、どうにもピリッとしない



あの男・・・

後輩が怒られている姿にエクスタシーを感じる
ドS(エス)の・・・





そう・・・チマチマである。




「前にな~中○クンにも「読んだら?」って奨めて見たんよ~。

そしたら「すぐに買わせて頂きます」って即答したんだけど
「買った?」って聞いても「・・・注文中です・・・すみません。

その後、大分経ってから「買った?」って聞いたら
かっ、買いました・・・
って、しどろもどろになっちゃって・・・

「読んだ?」って聞いても
「・・・まだ開いてないです・・・すみません。」しか
言わないんよな~。

その点、宮●くんはエライわ・・・。」

と、愚痴めいた話をしていたら



「・・・中○さんですよね~~?
実際本さえ買ってるか怪しいですよ~
本当に買ってるかどうか聞いてみましょうか?

僕、実際に買ってますから
「その本、どんな表紙なんですか?」って聞いてみます。」



ナイス提案!!



いつものように口を半開きにして
パソコンをカチャカチャやっている中○くんに


「なぁ・・・前に奨めた本があったじゃん?
あれ・・・読んだ?」




(゚口゚;)うっ・・・・・・・・となった中○・・・



「・・・・」
しばしの沈黙の後・・・



まっ、まだ読んでません・・・
と、つぶやくように言った。


奨めた時にはじっと俺の目を見据えて
「ありがとうございます!是非、読ませて頂きます!」
と言ってたくせにさ。あれから何ヶ月経ってるんだよ・・・


「中○さん、僕もその本、読んでみたいんですよ~。
表紙どんなんですか~?」


ナイス突っ込み!




「・・・」


「・・・」


「・・・読んでないんで・・・ごめん・・・」


最後は消え入りそうな声だったチマチマ。









【結論】・・・買ってない。