大学卒業後、入社した電話営業の会社で
新人としては異例の好業績で全国4位になり
若くしてアシスタントマネージャーに抜擢された宮●。


23歳かそこらで10人ほどの部下を持った
その成功事例が忘れられないのだろう。


俺の部下となり、ぺーぺーとしてアゴでこき使われている
今もって野心満々で「俺が」「おれが」で前に出てくる24歳


しかし前の会社では通用しても
うちの会社では通用しない。
何せ、やることは山のようにあるのだ。


自動車の運転でもそうだが
慣れてきた頃が一番危ない。


宮●は今その真っ只中にあり
ミスのオンパレードだ。


最初は鷹揚に構え
少々の失敗は大目に見ていた俺だったが
このままでは俺の職場が潰されてしまうという危機感から
ヤツの失敗をガンガン怒る方向に転換した。


大体、うちにはミス&クレームを起こす名人
チマチマさんもいるのだ。
余裕は無い。

そんな訳でヤツが最近しでかした大ミスについても
きつく叱った時の話だ。

あいつとんでもねー大嘘を客に言っていたのだ。





         ヒステリックに喚く俺とヘコむ宮●

「何でそんな適当なコトを
もっともらしく客に言うたんじゃぁぁぁ~~」



「すんません・・・。」


「誰がそんなコト客に言うんじゃい?
誰も言わんやろ!!!おぅ?コラ~~」





すると・・・



「天然娘さんです!
天然娘さんから聞きました。」


とその日、出張に出かけていない天然娘から聞いた。と告白。



「何だと~~(`д´)?」

ってことで、何も知らない宮●にウソの情報を教えたのか?
と次の日出勤の天然娘を詰問。






「私、そんなコト言ってません!」
「宮●くん、ウソをついています」


と、涙目になりながら抗議する天然娘。



「ん~?(`●_´怒)」と宮●を睨むと
ヤツは目をそらした。





そこに突如聞こえる狂ったような笑い声。
場にそぐわない、大きな笑い声の発生源は・・・










   普段から生意気な宮●に煮え湯を飲まされ続けていたチマチマの
   感情が爆発した瞬間。気分爽快の笑い。


思いがけない伏兵の登場に、場は白け
その話はうやむやに終わった。