浪人生の時、予備校からの帰り
新宿駅の地下で日本女子大に通っていた
「マッチョ」というあだ名の同じ高校の同級生の女とすれ違った。

広い東京で偶然バッタリというのは本当にびっくりしたが。
向こうは花の女子大生、こっちは浪人生。
死ねばいい、と思った。

この前の祝日、
某有名人のお兄さんに出会う機会があったので
図々しい俺は携帯で一緒に写真を撮ってもらって
知り合いに一斉送信をした。

一番に返信をくれたのはヨシアキだった。


一言「知らない・・・」



君はTV見てないのか?
そういうことだから「僕、将来レストランになるっ!」
って意味不明の夢を語っていたって
結婚式でお母さんから暴露されるんだよ!

という訳で徳島のBB先輩も読んで下さっているこのブログ。

そのレストラン君と共に過した
一年間の寮生活について書いてみよう。

生まれてこのかた、ずっと男女共学で学んできた俺にとっては
「野郎オンリー」という特殊な環境は非常に思うところがあった。

どこをみてもムサ苦しい男だらけ。
いかつい奴、オタクみたいな奴、普通の奴、
すべて男、・・・

しかも青春真っ盛りの元気一杯の獣集団である。


ある日、数人の野郎に羽交い絞めされた
一人の浪人生が叫んでいた。
「やめてくれーーーーー」
夏場、汗をたっぷり吸い込み
発酵したような強烈な臭気を発するスリッパ。
それを鼻にグイグイ押し当てられていた。


またある時は寮に入った息子に面会に来たある家族。
その中に妹だろうか?
高校生くらいのキュートなルックスの娘さんがいた。
気が付くと多数の寮生たちが柱の影から
舐めまわすような目線でじっとその娘を盗み見ていた。
(実は俺も・・・)

寮の近くにあった南平高校に通う女子高生を
呆けたような表情で窓からじっと眺め
妄想に耽る輩(やから)はまだ正常で

ヨシアキの兄貴(同じ寮で一年間浪人し早稲田大学に入学)
の時代には素っ裸で窓際に立ち
下を歩く女子高生に叫んでいたキ○ガイもいたと聞く。

本来は志望校に合格する為に
予備校の寮に入った俺たちだが、若さゆえに
『性欲』という煩悩とも戦うことを余儀なくされる受験戦士でもあった。


勉学の大敵である「性欲」
奴と戦う為にはそれなりの作業が必要で
エロ本の流通は異常なくらい頻繁だった。
それを専門にビジネスでもしたら一財産築けるくらいニーズはあったと思う。


栃木でも有数の進学校からやってきた富岡君。
ヨシアキも知っているナイスガイだが
彼も溢れる若さゆえか、
満員電車でのOLとの密着に少しおかしくなり
「電車を降りる寸前で女のケツを触るんだ。そしたら捕まんねーよ」と
プチ痴漢のすすめをしてくれたし

その友達の星野くんも瞳のキラキラした好青年だったが
「トミー(富岡くん)、本貸して」といいながら
大量のエロ本を自室に持ち帰っていた。

青森から来た八木橋というメガネチビも
部屋でせっせと何かをしていた時にいきなりドアを開けられ
「ノックくらいしろよ!失礼じゃないかっ!!」と
ナニを丸出しのまま激怒したという伝説もある。

どうみてもケダモノとしか言いようの無い所業の数々であるが
富岡くんは慶応の理工学部に受かって仮面浪人した後
北海道大学の医学部に入学したし、
瞳キラキラ星野くんは理系のくせに慶応の法学部にセンター試験のみで合格し、
結局そっちを蹴って東大の理Ⅱに進み、
チ○ポ八木橋ももう一年浪人して医学部に進んだと言う。
世間ではエリートなんだな、これが・・・。

星野くん曰く
「トミーも八木橋も学部さえ選ばなければ東大には受かってた。」そうだ。

世間でエリートと呼ばれる人間は
己の煩悩との戦いにも自分なりの必勝法を
見つけているのだ、とそのときに深く感じ入った次第である。

このブログを読んでくれている人も
彼らの「性欲との戦い」を想像してみ。
多分、変態に見えるから。

でも青春時代は煩悩との戦いであり、
若いうちから彼女がいたり、風俗に行ったりしていたら
大成は出来ないってことだね。多分。