NEGHiっちょ町の社協が表題の様なタイトルの講習会の聴講者を募集していたので、行って来ました。

 

今日もお立ち寄り頂き有難うございます。妄想性パーソナリティ障害NEGHiです。

 

一言で言うと"もっとちょうだい"でした。

 

 

「傾聴ボランティア」というと養成講座が自治体の社協などで行われていて、初級の養成講座でもトータル12時間くらいのプログラムで開講されている様です。

ただ今回募集されていたのは養成講座ではなくて1時間半枠の単発の講座でした。

 

時間が少ないので正直一方的に講師のお話を伺うだけだろうと、なめてかかってました。

意識的に傾聴してた訳でもなかった筈なのに、いつの間にか引き込まれてあっという間の約(ちょっとオーバーして)100分でした。内容が薄っぺらい方の"もっとちょうだい"じゃなくて、時間を"もっとちょうだい"ということです。

 

テキスト代や資料代の自己負担もゼロでした。なのにおねがい嬉しいじゃあーりませんか。

 

17ページもあるレジュメ頂いて、踊っちゃってます。心が。

臨床心理学の用語が天こ盛り!

~効果、~の原理・理論、~の心理実験・・・・

こういう用語が並んでいると、帰ってからネット検索してさらに深掘り出来る。

 

普段は大学で若者を相手に講義をされているという公認心理師/臨床心理士さん。

最初の"つかみ"もバッチリ?

今時の日本の若者の友人関係の特徴を自己開示が弱い、コミュニケーションがうまくいかない、嫌われるのが怖いとした上で、人間心理の面白さをいくつかの心理実験から紹介しています。

 

ロミオとジュリエット効果

熟知性の原理→好意の返報性

自尊の原理

ゲインロス効果

橋を利用した心理実験

スリーパー効果

シンクロニー効果

 

 

 

感情を測るという言い方が適切かどうかわかりませんが、恋愛感情を測ったり自分に有利にする為のテクニックとして知られていますよね。

個人的にはテクニックとして期待しすぎると痛い目に会うと思っていますけど・・・。あせる

 

多くの人の興味を引きそうな、男女の心の駆け引きみたいな話しから始まって、次に相手をほめるポイントのお話。

 

自我関与度を見極める

 

相手が重視しているものを見極めて、そこを誉めると喜びが大きいというもの。

 

自我関与についてはこちらに興味深い記事がありました。

不幸な恋愛を繰り返すのも自我関与だというものです。

 

レジュメには載ってませんでしたが日本人の同調圧力についても言及されていました。

日本人はとくに自己開示が苦手で、人と違っていたらどうしよう、ひとり余計なことをして迷惑をかけてしまうんじゃないか?

と、自分の本心じゃなくても多勢に合わせてしまいがちですよね。

 

同調圧力にちょっと似てるような対照的なような・・・?思ったのが社会的勢力という力。

個人や集団が他者や他集団を、ある方向に行動させる潜在的な影響力のことだそうです。

ちょっとイメージしにくいですね。アメリカで、新車・高級車と中古車を使った心理実験が行われたそうです。

 

【ターナーのクラクション実験】

 

新車のクライスラーと中古のみすぼらしい小型トラックを用意して、被験者がドライバーとなり、赤信号で車を止める。
そして、信号が青に変わっても12秒間わざと車を発進させない。後のドライバーはどのくらいの時間でクラクションを鳴らすか?
というもの。明らかに差が見られたそうです。

 

これは日本でも同様の結果になりますよね。黒塗りの高級車だと皆さんはこんな場面でクラクション鳴らしますか?

 

(黒塗りだろうが軽トラだろうが、警音器使用制限違反は罰則や反則金が規定されていますので、自ら試したりしないで下さいね。)

 

ここまで一見「傾聴」にはあまり関係なさそうな心理実験の様にも思いましたが、相手が話しやすい状況をつくるのために知っておいたほうが良さそうですね。

 

この辺りまでの講話で1時間余りお話しされてましたでしょうかね。

ここで、聴講者の皆さんお隣の席の方とロールプレイです。

 

ガーンガーンでたー!苦手なロールプレイ。自己表現、自己開示せんならんヤツやん~

 

ひとまずはフツウに自己紹介など。話し役、聞き役に分けて1分程度話し(聴き)続けます。

続いて、今度は聞き役の人は目を合わせたりせず、相づちもダメ、とにかく瞬き以外は反応しないで1分間。

 

思い出した!介護職員初任者研修で同じロールプレイやった。これ、めっちゃツライのよ。どっちの役でも。

NEGHiはもともと誘導してもらわないと何を話していいのか判らないほど語彙が無いというか、話し下手なんですけど

さらに相づちも無いとツライですよね。普段から壁や電柱に喋っている人なら得意かもしれませんけど・・・。

聴くときもノーリアクションを徹しようと思ったら、うなずくのを我慢するのに必死で相手の話が入ってこない。

 

講習会当日までプログラムの内容知らなかったし、1~2時間の講習でロールプレイあるとは思わなかった。

 

このツライロールプレイで傾聴に必要な何に気付くかというと・・・

 

コミュニケーションの大部分は非言語的な手がかり

 

(メラビアンの法則)

コミュニケーションのうち、Facial55%,Vocal38%,Verbal7%といいます。

コミュニケーションの上では表情や声が殆どで言語は7%になっちゃうんですね。

 

ロールプレイではFacialを遮断した状態でやってみました。

言語と音声だけのコミュニケーションですね。

 

傾聴とは、ただ黙って相手の話に耳を傾けて聴く・・・

と言えるとは思うのですが

はじめまして。私聴く人。あなた喋る人。なんでも喋って下さい。ハイどうぞ!

ってことでは無いんですね。

相手が話す前に聞き手から自分のことを話し出すのだそうです。

自己開示の返報性というそうです。

聞き手側が自己開示することで、自己開示された側に自分も自己開示しようとする意識が働くことだそうです。

これもロールプレイで実感しました。相手の自己開示によって自分との共通点や対比出来るところが見つかりますので話しやすくなりますよね。

 

時間の都合で今回の講義では省かれましたが、レジュメには「アサーション」という用語もありました。

そのまま訳すと「主張」や「断言」という意味だそうですが心理学では1950年頃にアメリカの心理学者、ジョセフ・ウォルピさんによって開発された、自己主張が苦手な人を対象としたカウンセリング技法だそうです。

自己表現法を3つのタイプにわけてみることで、より良好な対人関係を築くために役立つ様です。

 

・非主張的

・攻撃的

・アサーティブ

 

の3つです。

 

 

 

「非主張的」は"相手優先""自分後回し"という人です。自己主張の機会を失ってしまいやすい人ですね。これでは相手の言いなりですし、ストレス溜めてしまいますよね。

「攻撃的」は"自分優先"の自己主張。周囲の人がストレスになりますよね。主張が通れば良いですが、通らなければ自分もイライラすることになります。

「アサーティブ」は何故かレジュメではここだけカタカナでしたが「主張的」ですね。

"相手の主張"も"自分の主張"も両立させる人です。

 

Youtubeに判りやすい例がありました。

デートの予定があるのに突然の残業を頼まれたら、というもの。

「わかりました。残業します」が非主張的。

「残業なんて無理」が攻撃的

「今日は予定があるので、明日の朝早めに来てやってもいいですか」がアサーティブ。

 

他にもレジュメにあった項目からは大幅に省略されちゃいましたが、講習終盤で「援助者にとって対人援助に必要なこと」と「傾聴の極意と難しさ」について解説されていました。

 

 

 

援助者にとって対人援助に必要なこと

 

自分の感情を客観視(メタ認知)できること、断る勇気を持っていること、枠組み(時間・場所)の設定が出来ること、自分の対人関係パターンの理解が「援助者に必要」だといいます。良き援助者は良き主張者とも。

 

レジュメには書かれていませんでしたが、自分を守ることが相手を守ること。聴く側の心身が健康じゃなければ支援出来ない。ということもおっしゃっていました。

優し人でもアサーティブ(双方"よし"の自己主張)な関係が築けなければ援助出来ないということですね。

 

傾聴のプロでも生身の人間。無制限に傾聴出来る訳はないし、無理をすれば心身をこわす。

 

時間や場所の枠組みを設定せずに際限なく"相手に寄り添い黙って聴く"のは、ブラック企業が残業を強いている様なものです。

頑張って残業しているまじめな人ほどうつになったり心身をこわしてしまうのと同じですね。

 

なので是非、友人など身近な人に愚痴を言いたくなったら、話しを聴いてほしくなったら「今から1時間ぐらいいい?」とか「昨日充分眠れた?」「今日はこのくらいでやめておくけど、明日また聴いてくれる?」

など気遣いを見せてあげて欲しいなと、NEGHiは思います。

 

NEGHiは傾聴ナメてました。

以前は「黙って聴くしか出来ないけど、しゃべれば楽になるから聴くよ」「自分が一旦受け取ってポイポイ棄てるから」みたいなことを言って対人援助、傾聴してるつもりになっていたダケでした。

 

そんな簡単なモノじゃないんですね。自分の価値観は捨て去ることはできないから。

それが極意であって難しさであると講習で習いました。

 

 

自分の価値観は「取り払う」必要があるけど「捨て去る」ことは不可。だから脇に置いておく。

もやもやショボーンなんだか禅問答の様な難しさですね。

 

自分の価値観、捨てられないから置いておくしかない。

物理的に無理だけど、カセットぽん!USBメモリー交換みたいに価値観を相手と交換できれば・・・

と、思ったけどそうすると「クライアントと同化」ですもんね。

やっぱり自分の価値観もどこかには残しておいた方が良さそうです。

感情移入しすぎると関係が破綻し、距離を保ち過ぎると共感出来ず、支援や傾聴にならないのか・・・。

 

極意と難しさ・・・なるほど。

訓練が大事で時間も掛かるんですね・・・。

 

講習終盤の

「援助者にとって対人援助に必要なこと」と「傾聴の極意と難しさ」

は私にとって大事な気づきを与えてもらったと感じました。

今度は養成講座(12時間くらい)も、ぜひ受けてみたいです。

 

 

社協の「ご自由にお持ち帰り下さい棚」から頂いてきたフライヤーと今回のレジュメ。

 

社協といえば、先日県の社協についてこんな新聞記事が・・・

 

 

 

 

 

今話題になっている宗教団体関連の地元教会から県社協に5回にわたって寄付がされていたというもの。

 

個人的にはもっと別の視線で評価することあるんじゃないかい?と思います。

社協がいちいち寄付元団体について精査するなんて無理でしょ。支出先ならしっかり把握しとかんならんやろけど。

それに寄付を受けつける団体を社協が審査選択出来る権限を持たせたら、そっちの方が利権がらみでお金動きそうやん。

例えば国が既に反社会的団体として指定しているなら、"社協さん受け取ったらアカンやろ"ってなるけど。

 

こういう団体が現れたときに、同調圧力とか政教分離について考えます。答えは出ませんけどね。

「キリシタン大名」「伴天連追放令」「神仏習合」「宗教・武器の輸入と人身の輸出」

この国の歴史を見れば宗教と政治が依存関係・攻守関係にあるのは明らかです。

権力者の利権や野望の為に振り回され搾取されるのはいつも一般の信徒や市民といった弱者。

 

団体の行為には多くの方が憤りを感じているかと思いますが、権力者は私たちの憤り(同調圧力)を都合良く利用することはあっても、彼らが自らサンドバッグになる訳がありません。

自分の属性がいずれにあったとしても、そして相手の属性にかかわらず、弱者をサンドバックに"鬱憤晴らし"に利用する様なことだけは避けたいですね。

 

答えが出ないものに時間を割いてしまいました。ごめんなさい。

にも関わらずここまで読んで頂き、有難うございます。いつも読んで下さるあなたの存在が嬉しくて心強いです。

 

ではでは、また。バイバイ