お金に全然余裕がない時は、とにかく一番安いものを選んだり、とりあえず安ければ質は気にしないって感覚だったけど、少しお金に余裕が出てくると、安さよりも「満足できるもの」を求めるようになりました。


「満足できるもの」=「質」とも言えますが、質とはいっても高いレベルのものを求めてるわけではなく、そのサービスを利用するうえで、最低限確保してほしい「基本」の部分が整っていれば、だいたい満足できます。




①ネット環境。


僕はアパートに住んでますが、アパート自体がJCOMと契約してるので、JCOMのネット回線を無料で利用できます。

テレワークやり始めた当初は、JCOMのネット回線を利用してました。


ただ、JCOMのネット回線は、テレワークをするには通信環境が弱い。

事務作業はできるけど、リモート会議をやると、ネットが落ちやすかった。

プライベートで利用するには全然問題ないけど、仕事で利用するには不便でした。


もともと携帯電話とiPadはSoftBankだったので、固定回線もSoftBankにしました。

無料のJCOMのネット回線を利用せずに、有料のSoftBankのネット回線を利用するようになりました。

SoftBankのネット回線の方が、通信環境が安定していて、普通に仕事もできる。

リモート会議やる時も、普通に通信が安定してる。


ネットを利用するうえで、最低限確保してほしい「基本」とは、「繋がりやすさ・通信の安定」です。

無料で通信が不安定よりも、有料でも良いから「繋がりやすくて通信が安定してる」方がいい。


そのサービスを利用するうえで、最低限確保してほしい「基本」が安定していれば、満足できます。

ただ、お金を払って利用するので、ここに付加価値も求めるようになります。

ネットを利用するうえでの付加価値は、「通信速度」です。

「繋がりやすさ・通信の安定」という基本を安定させたまま「通信速度が速い」付加価値も確保してほしい。


通信速度は速いけど通信は不安定だとダメなんですよね。

基本が不安定で、付加価値を提供されても意味がない。

それだったら、通信が安定していて、通信速度は普通レベルでも良いので。


だからネット環境って、大手が強くなっちゃうんだと思うんですよね。

最低限確保してほしい繋がりやすさ・通信の安定という「基本」と通信速度の「付加価値」の両方を、安定して提供できるから。

そういうサービスを提供できる環境が、大手の方が整っているとも言えるかもしれないです。

有料でも多くの人々が利用するのは、そこの安心感・信頼があるからだと思うんです。

それが崩れると、顧客は他社へ乗り換えるわけです。


ネット環境は、安ければいいわけじゃない事の代表的なサービスだと思います。




②航空会社


前回のブログでも書きましたが、今までジェットスターを利用してました。

ジェットスターを利用してた理由は、安いからです。

ところが、昨年末にストライキの問題がありました。


飛行機を利用するうえで、最低限確保してほしい「基本」とは、「目的地に到着すること」です。

昨年末のように飛行機が飛ばない事象が起きてしまうと、目的地に行けないので、サービスとして有り得ないわけです。

悪天候で飛べないのはしょうがないけど、社内トラブルで飛ばないのは有り得ないです。

いろいろな事情があるにせよ顧客は万単位のお金を払って予約してるので、最低限確保してほしい「基本」すら提供できない可能性があるなら、多少高くても「目的地に到着すること」を提供してくれる航空会社を選びたくなる。


飛行機も安ければいいわけじゃなくて、目的地に到着するという基本的なことが成り立たないと利用できないわけです。

他の交通機関も同じ事が言えますよね。

ホテルとかも似たようなことが言えそうですね。




③カラオケ


カラオケは、ちょっと違った例になります。

お金がない時は、歌広場をよく利用してました。

歌広場は日中のフリータイムが安くて、しかもドリンクバー付き。

音や部屋の質はあまり良くないですが、歌は普通に唄えるので、安くても満足できます。


お金に余裕ができてくると、カラオケ館やビッグエコーに行くようになりました。

特にカラオケ館はルーム代は安いけど、ドリンク代が高い。

でも、歌広場よりは音の質が良くて、部屋も綺麗。


部屋が綺麗だったり、音の質が良かったりすると、気持ち良く利用できて、気持ち良く唄う事ができる。

せっかくお金払うなら、より気持ち良く利用できる方を選択したくなるわけです。




これって、どんなサービスでも、だいたいこんな感じで成り立ってると思うんですよね。



ネット環境・航空会社・カラオケで出した例は、安い方が質が悪くて、高い方が質が良いという書き方をしましたが、必ずしも、安い方が質が悪くて、高い方が質が良いとは限らないです。

安い方が質が良くて、高い方が質が悪い場合もある。

だから、値段が高い方が良いわけではないんですよね。



僕が言いたいのは、お金に余裕ができてくると、安い方が良いとか高い方が良いという金額じゃなくて、お金の事を考えずに、満足できるものを選択するようになるって事なんです。




昔、志村けんさんが、どういう時にお金持ちになったと実感するようになったのかと聞かれた時に、こんな事を言ってました。


お金がない時は、食べられるもの(買えるモノ)の中から選んでた。

お金がある時は、食べたいものを選ぶようになった。



お金がない時は、選択肢が少ないので、選択できる範囲の中で選ぶしかなかった。

お金がある時は、選択肢が広がるので、好きなモノを選べるわけです。

僕はお金持ちではないですが、全くお金が無かった状況とお金に余裕がある状況を経験して、この感覚は何となく分かるなぁと思いました。




ただ・・・質の良いサービスを提供するとはいっても、サービスを提供する(働く人)のは、人間なんです。

僕の持論なんですが、お客様に質の良いサービスを提供したいなら、会社はサービスを提供する人(働く人)の事も、同じくらい大事にしないといけないと思うんです。


良い仕事は、良い働き方でしか実現しないと、僕は思ってます。

良いサービスは、働いてる人が気持ち良く働けてる環境でしか提供できないと思ってます。

だから、会社は従業員が働きやすい環境作り、気持ち良く仕事ができる職場環境にしないといけない。

お客様に満足してもらえるサービスを提供する事と、従業員が気持ち良く働けることはセットで考えないといけないわけです。


という事を、僕は昔、自分より上の立場の人達に、めっちゃ訴えてました。

どこの会社にも、フィロソフィーというものがありますが、でも働くうえで実際に実行してる人は皆無に等しい。

でも、それは実行しないといけないんですよね。

僕は、今まで働いてきた職場で、そういった意識で働く事を必死で広めようとしてました。

だから、自分よりも上の立場の人達に対して、結構そういう主張をしてました。


なぜ、そう思うのかというと、自分が過去に接客業をやってきて、そう感じてたからです。

余計なストレスがあると、接客態度も悪くなってしまう。

結局働く人も人間なので、人間には感情があるので、働く人に余計なストレスを与えない配慮も必要なんです。



ただ、そういう意識を持って、一般社会で働くのは結構難しいです。

仕事に対する意識って人それぞれ違うので、自分と他人では温度差が違いすぎて、分かり合えない場合もあるので。



今はもう、そこまでの事は考えてないし、そういう事は訴えなくなりました。

そういう事をわざわざ言わなくていいくらい、結構浸透してる感覚があるので。

あと、そういう事を考えて仕事をするのはとても疲れるので、あまりそういう事を求めないようにしようと思うようにもなりました。



自分がサービスを提供する側(働く側)の時は、完璧な仕事なんてできないんだから、しょうがないだろって思う。

だけど、自分がお客さんとして利用する時は、それなりのサービスを求めてしまうわけです。

お金払って利用するわけだから、当然ではあるんですが。



仕事はどうしても自分の事だけで精一杯になりがちで、自分の事を理解してほしいと思いがちではありますが、どんな仕事であっても、どんな業種であっても、もし自分がお客さんだったらどう思うかという意識は、少なからず持っておいた方がいいのかなとは思います。


相手の立場に立って考える。

言葉で言うのは簡単だけど、それを実行するのって、意外に難しいです。

人間は忘れる生き物だから、自分の事を分かってほしいっていう気持ちの方が、すぐに勝っちゃうんです。




今ふと思ったこと

 

 

 

 

 

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