
『GOEMON』
1852年、豊臣政権下。世は火種を残しつつも、一時の平和を謳歌していた。
そこに彗星のように現れた天下の大泥棒・石川五右衛門。
超人的な身体能力を武器に、金持ちから盗み、
貧しき者に分け与える彼を民衆は義賊ともてはやし、熱狂していた。
そんなある夜、紀伊国屋邸に盗みに入った五右衛門は南蛮製の箱を手に入れる。
ただの空箱だと思った五右衛門はその場で投げ捨ててしまうが、
その箱こそ信長暗殺の真相につながる禁断の箱だったのだ…。
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なんとなく見た作品。開始5分と掛からず、キャシャーンの監督だなと分かりました。
(誰か知らずに見たのかよ!ってツッコミは無しでw)
この人の強みはCGですよね。細部に至るまでこだわりを感じます。
確かに邦画にしては技術的にも凄い方なんだと思います。制作費どれくらいだろ。
ちょっとCGっぽさが濃すぎてリアリティが薄いのは残念ですが、
「和風のFFのゲーム画面」のようなファンタジックさをあえて演出したのだと考えると、
そういうものなんだと違和感を抑えて見れると思います。
この監督の作品は、キャシャーン含め、監督の性格が手に取るように分かりますねw
そういった意味で、映像面は悪くないと思います。
ちょっとしたシーンでも、監督のこだわりは伝わりました。
でも、話の内容という面ではその性格がデメリットを生んでますね。
前作でもそうでしたが、彼の作品はどこを一番見せたいのか分からないです。
ひとつひとつのシーン、言葉を大切にしすぎて、一番伝えたいことが伝わりにくい。
登場人物の心情やシーンや話もころころ変わって、個々のシーンがその場しのぎに感じました。
まるで、長編ドラマの総集編スペシャルを見たような、
もしくは音楽PVや映画の予告を2時間見たような感覚でした。
全てのシーンを細かく大切にしすぎて、逆に作品全体が単調になってしまってました。
一番伝えたい部分が薄まってしまいました。
例えば、カメラで被写体を一つに定めてピントを合わせることをフォーカスといいます。
他の部分をぼやけさせて見せたい部分だけ繊細に現すから、見る人に伝わりやすくなります。
彼の作品は、フォーカスの一切無い、すべてが細やかな風景写真を見てるようでした。
凄いのは分かるけど、何が凄いのかは分からないような感覚。
すべてが細やかになると、それは雰囲気でしかない。
言いたいことは伝わるのですが、雰囲気重視になりすぎて言葉に重みがありませんでした。
一番萎えたのは五右衛門VS秀吉の戦うシーンですね。
あれだけ「静」で引っ張っておいて、一切の「動」がなくあっさり終わるなんて・・・。
あそこはもっと時間使って戦いを見せるべきだったと思います。
予選に時間を使って削られる本戦なんて、普通見る気失せるわ!w
二番目がラストのゴリさんのシーンでした。ゴリさんの演技はよかったのに。
あれ?展開とかキャシャーンの宮迫さんと被ってなイカ?
と、必然的に思い出しました。オチのパターンが同じはアカンなぁ・・・
うーん・・・正直勿体無い作品だなぁと思いました。
豪華でファンタジックな戦国時代という世界観は文句なしです。
歴史好きな方は突っ込みたい部分もあるでしょうけど、
フィクションありきだと踏まえればさほど問題ないはずです。
衣装も世界観に合ったデザインで、豪華さも出てて素敵でした。
俳優陣もかなり豪華で、演技が完璧でした。
この作品、かなり俳優に助けられてると思います。
広末さんだけは何故か違和感ありましたが。可愛かったけど。
CGも、洋画を見慣れてると安っぽく感じはしますが、悪くはないと思います。
音楽も違和感無く、壮大さを増させてて良かったと思います。
・・・やっぱり問題は脚本ですね。
起承転結が、起承転承転承転結となっていて、気持ち盛り上がりにくい・・・。
話に大きな波がなく、小さい波がひたすら来て終わってしまった・・・。
脚本は別の人に頼んで監督は映像面を重点的にした方が、数倍作品が良くなると思いました。
映像面に関しは個性も出てるし、邦画の中でも芸術的に異色な感じなので、
次の作品では脚本も良くなってることを期待したいです。
好き嫌い別れそうですが、映像と感覚重視の人には楽しめる作品だと思います。
10代までにはウケが良さそう!
ん?流血シーンあるからあまり見せない方が良いのか?w
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