
「雨上がりの星鳥君たちの大レースを観た事があるかい?」
隣で寝ていた大きな母ちゃんがムクッと起き出して言ったんだ
ボクはたぶん寝言だなって想ったから
背中を向けて狸寝入りしてたんだ
だって今夜はお空いっぱいにお星さまのダンスが観れるって噂だもん
お昼寝たっぷりしておかなくちゃ
でもさやっぱ大きな母ちゃんってずるいや だってさ ボクの大好きなスイカを縁側いっぱいに並べちゃったんだもん
ボクは大きな母ちゃんの隣に座ってスイカを食べはじめたら、大きな母ちゃんがニヤニヤしながら庭に降りて、ホースで水をまき始めたんだ
すると
かんかん照りでしわしわになってた庭の草やお花がムクムク起き出していつもの元気を取り戻した
次の瞬間、庭の隅っこのちっちゃな壁の方から
「よ〜いどん」って声とともに、赤や緑や橙色、黄色に青に藍色、そして紫色
星鳥君たち7羽のかけっこが始まったんだ
「え〜?」
まぁるい目をして驚いているボクを見て大きな母ちゃん大笑い
「みんなが虹だ〜虹だ〜って喜んでいるのはね、ほんとは昼間観ることの出来ない星鳥君たちの大レースなんだよ」ってにこにこしながら言ったんだ。
まだ消え残る星鳥君たちの大レースを観ているボクの隣で、大きな母ちゃんがすやすや寝始めてる
あれ?
ボクのほうが夢を見てたのかな?
変なの…
まぁいいか
今夜は夜空で星鳥君たちのダンスが観れるんだもん