第4回戦争遺跡保存四国シンポジウム・フィールドワーク2日目
愛媛県戦争遺跡(八幡浜第一防空壕 その2)
この防空壕の出入り口は東西に2箇所にて、平面図ではU字型。
内部には、広間があり、電灯、水道、洗面所、トイレまでも完備されています。
このタイルの字
『壕空防一第濱幡八』当時のものだと思われます…
すごい迫力があります。
第二防空壕の計画もあったかもしれません。
今回は、フィールドワークというこで、内部に入ることができました。
西入口から入ると直ぐに、左方直角に曲がります。
爆風避けと、入口開口部の強度化が図られています。
奥行き10メートル、幅4メートル、高さ2メートルの空間
室内壁や通路も全て漆喰製です。
資料によると、この防空壕は四国最初の本格的なもので、総工事費は、当時の金額で5,000円にて、民間の寄付により完成したとあります。
内部は想像以上に広く、また、きれいな状態で、とても昭和16年製とは思えない保存状態です。管理が大変行き届いている、よい印象を受けました。
壁から水分が滲みだす感じが、また何とも言えません。
室内正面の一段上がった場所に壁孔あり。
アジア・太平洋戦争中の昭和18~19年は、近くの病院の医薬品を保管し、米軍機の機銃掃射時には、市民の退避所として使用されたこともあり、終戦後は民間の倉庫になった経緯もあるそうです。
東口への通路、途中で一段上がっています。
その上がる手前の左側に洗面所がありました。
洗面所の横壁孔は…
洗面所は本格的なもので、水栓も完備されていた跡があります。
通路の先は左に約100度で曲ります。その曲りより幅が若干狭くなります。
東入口手前より、先程来た道を振り返った写真
当時のものでしょうか…
当時の物と思われる、配線器具と照明機器の基礎部分
室内には複数の通気口あり
通気の対策は、本当によく考えられています。
東出入り口
民間の防空壕では間違いなく四国最大級だと思います。
地域、地元の有志の方々に大切にされ、小中学生の社会授業にも活用されている戦争遺跡でした。
第4回戦争遺跡保存四国シンポジウム
フィールドワーク2日目の記事おわり