暗い中で、大きな木が風に揺れて、枝をしならせている姿を見ました。葉がこすり合わされて、ザワザワと音を立てています。
風は他のものともぶつかり、様々な音を立てます。
怖いけれど、冒険心がくすぐられる……。
子供の頃から、いつもそう思っています。



今日は風が強いです。
お天気なのですが、少し寒い気がします。
夜は寒く、日中は暑く、また夜は寒い……。気温差が激しいせいか、少し風邪をひいたかな? という感じです。
喉が痛くて、心配になります。私は風邪をひくと、喘息になる率が高いので。

来週は大事なお出かけがあるので、体調を整えておかなければ。



明け方に、エグランティアがやって来ました。強風から逃げて来たのです。彼女はまだ暗いうちに、部屋の窓をすり抜けて、いつの間にか私の枕の端で寝ていました。

「一言ないと、潰しちゃうわよ」
「大丈夫よ。アンリエットは、眠りが浅いでしょ?」

いつもは浅いのですが、けっこう明け方は、ぐっすりなのですよ。
でも、気配でわかります。
あ、誰か来たみたいね。エグランティアね……と、なんとなくわかるものです。
不思議なのですが。