物語「クチナシは魔法の香り」が完結しました。
これは、以前書いたものを、文体を変えてみたものです。

妖精のエグランティアが、毎回楽しみにしてくれていました。
私も、書いていてとても幸せでした。私の好きなものが、たくさん詰まっているからです。


ハッピーエンドに満足したエグランティアが、彼女の魔法で私を小さくしてくれたので、二人で森へ散歩に行きました。
空を飛ぶのは久しぶりです。

「アンリエットに見せたいところを発見したのよ。絶対に、空中から見たほうがステキだから」

案内されたのは、森の中でした。エグランティアと手を繋いで飛んで行くと、ピンク色のようなものが見えてきました。

「ピンクの川?」
「川にも見えるわね」

近づいて行くと、ピンクのような、紫色のような、小さいお花の群生だとわかりました。

「ムスカリね!」

たくさんのムスカリでできた道が、向こうまでずっと続いています。

「ステキ!」
「でしょう」

確かに、歩くことはできませんね。
私たちは、下を見て飛んで進み、少し下へおりて、歩くようにしたりもして、花の道を楽しみました。