演習ノートは演習ノート法学(法学書院)は長く編入試験で評価されていました。評価される理由は、編入法学向けのアウトプット問題集が存在しなかったからです。編入法学試験は、マイナーなため研究者が本を執筆する動機がおこりません。執筆したところで売れないです。また、学術的な評価も受けにくいです。司法試験受験生のようなボリュームがありませんし、法学界隈全体への影響力も小さいです。

そのため、法学編入向きの本は執筆されません。その中では演習ノート法学は編入に向いた本としては秀逸でした。80問位の問題があり、その解答例が書かれているのです。しかも、その解答例の半分程度が編入試験に頻出のものなのです。編入受験生のニーズを満たしていたため人気になりました。

もっとも、人気は長く続きませんでした。なぜなら、演習ノート法学が絶版してしまい入手できなくなったからです。実は数年前までは編集部に電話をすると在庫売ってくれたようです。しかし、法学書院も廃業したためそれも叶わなくなりました。アマゾンやメルカリの価格も5000円を超える人気になったためコスパが低下しました。私も昔は良い本と推奨していたのですが、近年は入手できれば使えばいいけど無理に買う必要はないよと説明していました。

 

今読み返してみると、強制力が法の不可欠の要素となるかや、国際法は強制力がないため法といえるのか、悪法論争、政教分離等が書かれており、京都大学受験者には有用な内容と思います。今後は京都大学受験者のみは入手すべきと紹介しようかなと考えています。