私は比較的ステークホルダー(利害関係にある人)の多い環境で仕事をしていたため、社内外問わず人と話しをする機会が多くありました。
5年くらい前からでしょうか、話しをしていると上手くコミュニケーションが取れない人が増えてきたな・・・と感じるようなったのは。
上手くコミュニケーションを取れない例を挙げると、
・「さっきの件なんだけど」と話しかけると、「さっきの定義は13:00ですか?14:00ですか?具体的に何時の事ですか?」と質問される
・内線電話で「○○さん手空いてる?」と聞くと、「空いていると言えば空いているし、空いていないと言えば空いていないし・・・」と返され、電話を代わってほしいという真意が伝わらない
・変化に極端に弱く、また臨機応変に行動することができない
(執着が強い)
・表情変化が乏しい
これらはあくまでも一例ですが、このような特性を持つ人が増えてきており、実際に管理者から相談されることも多くなりました。
そして、とても残念なことですが、結果的にまわりとコミュニケーションが取れずに孤立を深め、退職というケースが多かったように思います。
この5年間の中でいくつかのケースを見て、私はある推測をします。
「もしかしたら自閉症スペクトラム症に値する人もいるのではないか」
もしそうであれば、孤立を避けるために対応の工夫が必要になるのではないか。
私のこの思いは結構強いものがあり、まずは正しく「発達障がい」を理解しようと、退職後に「発達障がいとの理解と支援」という講習を受けました。
その講習の中で臨床心理学者の方が仰っていたのは、「支援が一番必要なのは支援者」。
つまり支援者がburnout(燃え尽き症候群)にならないようにする必要があるというお話でした。
burnuotは聞きなれない言葉でしたが、燃え尽き症候群はおぼろげながら意味はわかります。
「それまでひとつのことに没頭していた人が、心身の極度の疲労によって、ある日突然、まるで燃え尽きたかのように意欲を失い、社会に適応できなくなってしまうこと」
「今のアタシじゃん!!」
・退職に際して後悔が全くなかった
→自分の中でやりつくした感があった
・働きたいという気持ちが湧かない
→燃え尽きてるから(ちょっとこじつけかな~)
なんだ、そうだったのか(あくまでもこじつけですが)
原因がわかれば対策を考えればいいだけの話しで、それだけで心がすっと軽くなる。
私が出した答えは、「しばらく頑張るのやめよ~う」でした。
しかし、これが親子間の新たな火種になります。