『きつねのはなし』 森見登美彦
「知り合いから妙なケモノをもらってね」籠の中でなにかが身じろぎする気配がした。
古道具店の主から風呂敷包みを託された青年が訪れた、奇妙な屋敷。
彼は、そこで魔に魅入れたのか。(表題作)
通夜の後、男たちの酒宴が始まった。やがて先代より預かったという‘家宝’を持った女が現れて(水神)
闇に蟠るもの、おまえの名は?底知れぬ謎を秘めた古都を舞台に描く、漆黒の作品集。
森見節は全くないのですが、4つの物語が少しづつ繋がっているところは流石でした。
ただ、怖かった・・・。
ホラーではないのですが、静かで底知れない怖さがありました。
森見さんのファンタジーのダーク側が、こういう作品になるのだなと思いました。