藤谷治 『船に乗れ!』



船に乗れ!〈1〉合奏と協奏/藤谷 治
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船に乗れ!(2) 独奏/藤谷 治
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船に乗れ! (3)/藤谷 治
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音楽一家に生まれた僕・津島サトルは、チェロを学び芸高を受験したものの、あえなく失敗。

不本意ながらも新生学園大学附属高校音楽科に進むが、そこで、フルート専攻の伊藤慧と友情を育み、ヴァイオリン専攻の南枝里子に恋をする。

夏休みのオーケストラ合宿、市民オケのエキストラとしての初舞台、南とピアノの北島先生とのトリオ結成、文化祭、オーケストラ発表会と、一年は慌しく過ぎていく。

書き下ろし、純度100パーセント超の青春音楽小説。




2010年本屋大賞ノミネート作品



中高と吹奏楽部に所属していた私には、音楽を軸とした小説は楽しめました。

が!あまり音楽に興味の無い方でも、充分楽しめる作品だと思います!


青春も思い出し、その当時にはわからなかった子供でもなく大人でもない

だからこそ持ち合わせる残酷さや、苦さ。

それと同時に、あの頃に持っていた希望や光を思いださせてくれる作品です。


天童荒太『静人日記』



静人日記/天童 荒太
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見知らぬ死者を悼み、全国を放浪する静人。

日記という形式をとり、過酷な旅の全容と静人の脳裏に去来する様々な思いを克明に描く。




『悼む人』のスピンオフ作品。


はじめから泣きそうになりながら読んだ作品は初めてです。


悼む人では、静人の心情や思いはほとんど出てこなかったので

また違う方向から静人を見ることが出来る、素晴らしい作品だと思います。



森見登美彦『ペンギンハイウェイ』



ペンギン・ハイウェイ/森見 登美彦
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ぼくは小学校4年生で、郊外の住宅地に住んでいる。

偉い人になるために努力を欠かさず、勉強もするし、たくさん本も読む。

そして、歯科医院の「お姉さん」のことが好きだ。

ある日、ぼくの街にアデリー・ペンギンの群れが現れて、ちょっとした騒ぎになった。

ペンギンがどこからきたのか、調べ始めたぼくの前で不思議なことが起こった。

あのお姉さんがコーラの缶を宙に投げ上げると、それがペンギンに変わったのだ。

お姉さんはぼくに言った。「この謎を解いてごらん」

ぼくはこれを“ペンギン・ハイウェイ研究”と名付けることにした。




森見さんお得意?の京都が舞台でもなく

あの独特の森見節でもなく・・・

生粋の森見ファンには少し物足りない感が否めないかもしれません。



主人公のアオヤマくんのキャラや口調は、私は好きだし

『ペンギンハイウェイ』という、語呂も気に入ってはいるのですが

最後の結末が、私にはストンと気持ち良い落ち方をせず

私はあまり好きではありませんでした。