「生きる」のように | Hemoglobin by Blood Tube Inc.

「生きる」のように


下北沢では、やっと今頃になって「上部利用デザインワークショップ」とか「駅周辺の道路整備ワークショップ」のチラシがポストに入るようになった。何年も前から一部の住人達は、素敵な街にしようとがんばって働きかけていたが、何だかそういった努力はなかったことのような雰囲気がある。黒澤明の「生きる」の冒頭で街の奥さん達が役所に苦情を入れにいくが、たらい回しにされて辟易するシーンがあるが、21世紀になってずいぶん時間が経ってもまるで変わっていないんだなと、虚しい気持ちになった。そんな時、テレビでは被災地での大規模集団移転事業のトップを切って引っ越しが始まった宮城県岩沼市のことを放送していた。津波で壊滅した沿岸部から3km内陸に入った農地を造成し、新しい町を作った。町ができるには、震災前からのコミュニティーを大切にした行政の方針と、「自分たちの町は自分たちで作る」という姿勢の住民たちの努力がすごかった。新しい町について3年間で120回以上にわたって徹底的に話し合ったそうだ。

NHKスペシャル シリーズ東日本大震災「私たちの町が生まれた~集団移転・3年半の記録~」