銀シャリ屋 げこ亭 | Hemoglobin by Blood Tube Inc.

銀シャリ屋 げこ亭

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米を食べるためだけに大阪に行く、なぜなら米炊き名人がいるから…。大阪、堺にお米を炊く名人がいる話は、前々から友人知人やらメディアから耳に入っていました。しかし、なかなか堺だし行く機会がありませんでした。一度、ゲコ亭が休み期間になったばっかりに行ってしまうという痛恨のミスを犯してしまい、そうとう落ち込んだこともありました。しかし、今年で名人が引退するという話をfacebookで知ってしまい、これは行くしかあるまいと思い、新幹線に飛び乗ったのであります。前の日は早めに売り切れてしまったというtwitterを目にしていたので、朝ごはんを食べる気で開店に合わせて行きました。もうすでに席はうまっていましたが、名人のラストステージだからといって長蛇の列ができてみたいなことはなくてホッとしました。たくさんのおかずが並んでいます。食べたいものを選んで、ごはんをよそってもらいます。みそ汁の味も好きな出汁の味です。はっきりいって見た感じはいたって普通です。でもこの普通のごはん、よく考えると今ではめったにお目にかかりません。よくある定食はある様式としては残っていますが、1つ1つの丁寧な味はなくなってきました。もちろんお金を出せばいいものは食べられます。でもこの値段で街の定食屋さんで食べられることに意味があるのだと思いました。食べているときもうまいのですが、面白いのはちょっと時間がたってから、口の中にごはんが思い出されるような味わいでした。ごはんが食べられることに感謝するような気持ちがこみ上げてきます。奥で釜を見守っているのが名人です。名人の味をごはんの基準にするために、引退前に食べにきました。ここには、日本人にとって大切なものがある気がしました。

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