トゥルーマン・ショー
久しぶりに観たくなって借りてきた「トゥルーマン・ショー」。リアリティを追求すると、すべてがフェイクだけど安全な世界になってしまうなんて、資本主義社会にどっぷり浸かった私たちを皮肉たっぷりに描いた作品でした。上映当時から時間もたってますので、すっかり内容を忘れていましたが、原発事故で放射能漏れを偽装したり、気候コントロールするシーンがあってちょっとドキッとしました。何だか別のメッセージが隠されているようです。まったく安全でもないのに、与えられたぬるま湯のように居心地のいいフェイク世界。まるでこの映画そのものに地球がなってる気がします。それから「トゥルーマン・ショー」でいつも想起するのが、手塚治虫さんの短編「すべていつわりの家」(メタモルフォーゼに収録)です。「すべていつわりの家」はこんなストーリー。久は近頃、地球最後の日の夢ばかりを見ていた。 しかも両親には町に出ては行けないと言われていた。 町の様子を双眼鏡で見た久は顔がヤギになってしまった人を見てしまう。そんな久の元に従姉妹のドラ子が遊びに来て、そっと久を連れ出して街に行く。 すると怪しげな連中に囲まれたところを久は父親に助け出されるが、父は人間でないことを知る。 実は世界中で核戦争がおこり、生き残った人間は久ただ一人だった。 しかし神は人類を見捨て、彼を助けたのは悪魔だった…。これまた何かメッセージめいた皮肉ですね。

