ダークナイト・ライジング | Hemoglobin by Blood Tube Inc.

ダークナイト・ライジング


映画としてとても面白かった。映像やストーリーとんでもなく面白い。たんなるヒーローものを越えた前作「ダークナイト」からの流れをうまく使い、資本主義への疑問や宗教が生まれる瞬間とはなど、現代に生きる者としてここまで見ていて、しっくりできているものはなかったと思う。そのくらい描ききっていた。しかし、それがエンターテイメントという枠組みでのことならよかった。ああいう事件が起こるほど、リアルに生きている人間も虚構に近づいている。そしてあの日を体験した日本人にとってもヒリヒリするのである。まだ絶望を飼いならせるほどタフではない。悪寒がはしって鳥肌が立ちながらその光景を重ねあわせ見ていた。そしてヒースレジャーの鬼気迫る演技が、残像としていまだにこの映画を支配しているとも感じた。ある意味あのダークナイトは何かを開いた。