Sunny

子供の頃、神社の裏に車のスクラップ置き場があった。建築物のように組み上げられた車の山を猿のように飛びまわっていた日々を思い出す。今思うと大人達に危険だからそこで遊ぶなと注意されてたと思うが、あの時の俺たちにとっては扉のない車の運転席はまるでコクピットのようなものだった。漏れたガソリンが水たまりにニュワニュワなレインボーカラーを作っていた。そういう子供たちの空想基地もいつのまにか宅地造成され、消えていってしまった。そんな昔話を思い出す松本大洋さんのマンガだった。