ヘム鉄は、ヘミンと呼ばれることもあり、医療では注射薬として用いられることがあります。口から摂取しても、強力な抗酸化物質誘導体であるヘムオキシナーゼ-1(HO-1)を誘導します。鉄不足は、睡眠不足を引き起こす大きな要因ですが、睡眠が十分にとれなくなることで誘発されるストレスによって生じたホルモンなどが、過食や糖依存、神経や身体の回復遅延などを引き起こす原因となります。

 

抗がん剤は、現在のところ正常な組織まで大きなダメージがあることが知られていますが、ヘムから誘導されるHO-1が、抗がん剤の副作用(毒性)を減らす、という研究結果を見つけました。

 

 

 

 

資料は以下を参照しました。

Pak J Pharm Sci. 2016 Mar;29(2 Suppl):685-94.
Induction of heme oxygenase-1 attenuates chemotherapy-induced pulmonary toxicity in rats: A possible link between heme oxygenase-1 and NF-κB.
Abdel-Raheem IT1, Omran GA2.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27113308

 

以下訳文です。

 

ヘム・オキシゲナーゼ-1の誘導は、ラットで化学療法によって誘発された肺毒性を減弱する:
ヘム・オキシゲナーゼ-1の可能性がある関連とNF-κB.アブドル-Raheem IT1(オムランGA2)。
著者情報要約
ブレオマイシン(BLM)の使用の重要な制限は、酸化性および炎症性の機序による肺線維症の発現である。
ヘミン(HEM)の様なヘム・オキシゲナーゼ-1(HO-1)を誘発する薬には、抗炎症薬、抗酸化剤と免疫調節性効果がある。
したがって、BLMによって誘発された肺Injuryに対してHEMを検査することは、価値がある。
ラットの4つの群が、用いられた:
対照群;
HEM群(50mg/kg、i.p.);
BLM群(5mg/kg、気管内単回投与)とHEM+BLM群(BLM注射の1日前に投与されて、14日の間続けられるHEM)。
実験終了後、乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)とNOレベルは、気管支肺胞洗浄液(BALF)で推定された。
ヒドロキシプロリン(HP)、ミエロペルオキシダーゼ(MPO)、IL-6、GSH、MDAレベルとSOD活性は、肺組織で測定された。
加えて、肺組織のHO-1とNF-κBタンパク質の発現は、ウエスタンブロットと免疫組織化学法を使用して測定された。
また、肺組織は、組織病理学的に調査された。
BLMはLDHの中で上昇から示される肺の損傷をもたらした、そして、NO(肺酸化ストレス指標の混乱)はHP、MPO、IL-6内容とNF-κB発現を増加させた。
一方で、生化学的マーカーと組織病理病変の改良から注意されるように、HEMはBLM有害な効果を減らした。そして、それはHO-1の過剰発現と一致する。
従って、HEMによる肺のHO-1の誘導は、BLMの効果に損傷を与えている肺を軽減する可能性がある。