煉獄-rengoku-
切り立った断崖絶壁の渓谷でようやく、一歩一歩、
奥歯をかみしめるように、歯を食いしばって
谷底から這い上がってきました。
頂の上は見渡す限り、荒涼としたの切り立った荒野で
あまりの恐ろしさ、心細さに
今、這い上がってきたばかりの谷底を恐る恐るのぞき込むと
そこには底なしの闇が広がっていました。
やはり恐ろしくなって思わず後ずさりすると
そこにはまた深い漆黒の闇が大きな口をぽっかりと広げて
待ちかまえており、無言のうちに
(おいで、おいで)と囁きかけるのです。
谷底を見ても、闇。
頂の八景も、闇。
こうやって私はまた谷底へと気を失って、
引き込まれていくのでしょうか・・・
谷底の煉獄の炎に包まれ
それでもその炎の向こうに見える
愛しい男の腕に抱かれに
炎に突き進んでしまうのでしょうか
煉獄
熱くも激しい、愛の炎。命の、炎。