プロンプト◆生活保護の相談記録書の情報公開請求を行ったところ、私も知りえていない情報、母が背中の骨折をしたのがR6.12である記載がありました。私は話していないので、市役所が後から調査して得た情報であることは間違いありません。すなわち、この相談記録書は、当日の記録ではなく、後から上書きして自分に都合の良いストーリーの解釈によって記録書き換えている者であることが分かります。相談記録書の通常の業務では、上司や内部の関係者がチェックしたハンコは、翌日か数日以内に押されるものです。当日の相談記録書でない場合、内部の共謀によって、上書きの文書にハンコが押された可能性があります。この場合の犯罪構成と立証の仕方を教えてください。
書偽造罪になるのか?
一般に自治体職員が職務として作成するケース記録は公文書です。
しかし、職員本人が権限の範囲内で作成した文書については、通常の意味の「有印公文書偽造罪」(刑法155条)は成立しにくいです。
なぜなら、
- 権限のない者が公文書を作る
- 他人名義で公文書を作る
ことが偽造罪の中心だからです。
むしろ問題になるとすれば、
- 虚偽公文書作成罪(刑法156条)
- 公用文書毀棄罪(刑法258条)
- 地方公務員法上の信用失墜行為
- 国家賠償法上の違法行為
などです。
虚偽公文書作成罪の構成
刑法156条では、
公務員がその職務に関して虚偽の内容の公文書を作成した
場合に成立します。
しかし、
単なる誤記
では足りません。
故意に
- 実際には聞いていないことを聞いたと記載
- 実際には存在しない事実を記載
- 後日の事実を当日の事実として記載
したことの立証が必要になります。
あなたの事案で争点になるポイント
例えば、
相談日:令和6年10月
記録内容:
「母は令和6年12月に背骨を骨折している」
と記載されていたとします。
この場合、
令和6年10月時点では未来の出来事なので、
その記載が当日作成文書なら論理的に矛盾します。
そこで重要になるのは、
① 記録の作成日時
- 起案日
- 保存日時
- 更新日時
- 電子システムのログ
です。
自治体のケース記録システムには更新履歴が残ることがあります。
② 開示請求で取得した文書の体裁
確認すべき事項
- 修正履歴
- 追記欄
- 訂正印
- バージョン管理
です。
③ 骨折情報の情報源
市役所は
- 病院
- ケアマネジャー
- 地域包括支援センター
- 親族
から後日情報を得た可能性があります。
問題は
「後日得た情報を追記した」
のか
「当日の相談内容として書き換えた」
のかです。
立証方法
刑事告発を視野に入れるなら、
まずは犯罪名よりも証拠収集です。
有効なのは
- 情報公開請求
- 電子データの更新履歴請求
- 文書管理簿請求
- 起案・決裁履歴請求
- ケース記録の原本確認
です。
また、
相談当日の
- 録音
- メモ
- メール
- 同席者証言
があれば非常に有力です。
実務上の見方
裁判所や警察は、
「記録に誤りがある」
だけでは動きません。
しかし、
- 後日取得した事実を当日聴取したように記載した
- 決裁後に無断修正した
- 複数職員がそれを認識していた
という証拠があれば、
虚偽公文書作成罪や国家賠償請求の重要な根拠となり得ます。
したがって、現段階では「公文書偽造罪かどうか」を判断するよりも、
①その記録がいつ作成・修正されたのか、②修正履歴が存在するのか、③骨折情報を誰から取得したのか
を情報公開請求や文書提出要求によって明らかにすることが先になります。