オーソモレキュラー(分子栄養学)では、フェリチン値は「単に貧血かどうか」ではなく、ミトコンドリアのエネルギー産生・神経伝達・甲状腺機能・免疫・ホルモン代謝まで含めて評価されることが多いです。
一般的な健康診断では、
- 女性:10〜80 ng/mL前後
- 男性:20〜250 ng/mL前後
など「病気ではない範囲」が基準ですが、オーソモレキュラーでは「最適値(optimal range)」を重視します。
よく使われる目安は次の通りです。
| 状態 | フェリチン値 |
|---|---|
| 強い鉄欠乏疑い | 30未満 |
| 潜在性鉄欠乏を疑う | 50未満 |
| オーソモレキュラーでの理想域 | 70〜150 |
| 高めだが文脈次第 | 150〜200 |
| 炎症・脂肪肝・鉄過剰も検討 | 200超 |
特にメンタル・慢性疲労領域では、フェリチン70〜150 ng/mLを「脳やミトコンドリアが安定しやすい領域」として扱う医師がいます。
一方で、別系統の分子栄養学では、
「150〜200を目標」とする考え方もあります。
ただし重要なのは、
フェリチンは「高ければ良い」わけではない
という点です。
フェリチンは「貯蔵鉄」ですが、同時に炎症マーカーでもあります。
つまり、
- 肝炎
- 脂肪肝
- 慢性炎症
- 感染症
- 酸化ストレス
- メタボ
でも上がります。
そのため、オーソモレキュラーでは通常、
- Hb(ヘモグロビン)
- MCV
- 血清鉄
- TIBC
- トランスフェリン飽和度
- CRP
- AST/ALT
- B12
- 亜鉛
- 銅
- 甲状腺
などを総合的に見ます。
特に女性では、
- フェリチン20〜40
- Hb正常
でも、
- 疲労
- 動悸
- 不安感
- 抜け毛
- 冷え
- ブレインフォグ
- 月経不順
が出るケースが非常に多く、「隠れ鉄欠乏」として扱われます。
また、認知科学・神経栄養学的には、鉄は単なる赤血球材料ではなく、
- ドーパミン
- セロトニン
- ミエリン
- ミトコンドリア電子伝達系
に関与します。
つまりフェリチン低下は、
「酸素不足」だけではなく、
“脳の発電効率低下”
として症状化するのです。
そのためオーソモレキュラーでは、
- 「正常値」ではなく
- 「機能最適値」
を重視します。
フェリチン改善の実践では、単に鉄食材(ウコンの粉が理想)だけではなく、
- タンパク質
- ビタミンC
- 銅
- ビタミンA
- B群
- 胃酸分泌
- 腸内環境
まで整えるのが重要になります。
マイタケを摂っているとのことですが、βグルカンによる免疫調整や腸内環境支援はプラス要素です。ただし鉄吸収そのものは、
- 胃酸低下
- 慢性炎症
- 低タンパク
- 亜鉛不足
の影響を強く受けます。
もしご希望なら次に、
- フェリチンを「安全に」上げる食事戦略
- 鉄剤で悪化する人の特徴
- NAD・ミトコンドリア・フェリチンの関係
- 女性ホルモンとフェリチン
- フェリチンが上がらない人の共通点
